“駄作界の市民ケーン”と称されたカルトムービー「ザ・ルーム」が日本上陸!
2020年2月1日 08:00

[映画.com ニュース] “駄作界の「市民ケーン」”と称された伝説のカルトムービー「ザ・ルーム」が、「未体験ゾーンの映画たち2020」のクロージング作品として上映されることがわかった。
「ザ・ルーム」とは、2003年の公開から現在まで、毎日世界のどこかで上映され続けている異色の恋愛ドラマだ。J・J・エイブラムス、ポール・ラッド、ジョナ・ヒルらハリウッド業界人もファンを公言。その理由とは、同作が唯一無二の“奇妙”な作品だからである。支離滅裂な脚本、間の抜けた演出、棒読みセリフなど、本来であれば欠陥ともいうべき要素が、笑いとして昇華されているのだ。
サンフランシスコで恋人リサと暮らす銀行員ジョニーは、仕事も私生活も順調な毎日を送っていた。しかしジョニーとの関係を退屈に感じたリサは、彼の親友マークを誘惑。リサのわずかな態度の変化に気づいたジョニーは疑心暗鬼になり、人生の歯車を狂わせていく。

初公開時からアメリカの劇場で爆笑の渦を巻き起こし、やがて「ロッキー・ホラー・ショー」のように観客参加型の上映形式が確立。観客主導で生み出された“お約束”には、以下のようなものがある。
・上映中、画面のピントがズレたら「フォーカス!」と撮影監督を叱る
・紹介の無い新キャラが我が物顔で説教し始めたら「お前誰だよ!」とツッコむ
・部屋に入ってきた登場人物がドアを閉め忘れたら「ドアを閉めろ!」と教える
・やたらと長い濃厚なラブシーンではスマホ・ライトを振る
・劇中の名セリフ、シーンを皆で合唱&再現
・意味もなく目立つ“スプーンの写真立て”が現れたら「スプーン!」と叫びながら大量のプラスチックスプーンを投げる

監督、製作、脚本を務めたのは、知識も技術も全くなかったが、映画作りへの情熱だけはあったトミー・ウィゾー。“カルト映画界”では有名だった彼が脚光を浴びたのは、17年のこと。俳優ジェームズ・フランコの監督・主演で、本作の製作過程を映画化した「ディザスター・アーティスト」が、第75回ゴールデングローブ賞の最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル)を受賞。さらに、第90回アカデミー賞脚色賞にノミネートを果たすことになった。
「ザ・ルーム」は、東京のヒューマントラスト渋谷(3月6~19日)、大阪のシネ・リーブル梅田(4月16~23日)で行われる「未体験ゾーンの映画たち2020」で上映。なお、ヒューマントラスト渋谷では上映期間中、発声&スプーン投げが可能な「スプーン上映」を実施する。
(C)WISEAU-FILMS
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