マイケル・ムーア絶賛、死と隣り合わせのシリアでカメラを回す母を映したカンヌ受賞ドキュメンタリー

2019年12月6日 15:00


タイトルは「娘は戦場で生まれた」
タイトルは「娘は戦場で生まれた」

[映画.com ニュース]第72回カンヌ国際映画祭の最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した「FOR SAMA(英題)」が、「娘は戦場で生まれた」の邦題で2020年2月下旬から日本公開されることが決定した。

ワアド・アル・カデブ、エドワード・ワッツが監督を務めた本作は、死と隣り合わせのなかでカメラを回し続ける“母”の姿をとらえた作品。カンヌ国際映画祭での戴冠のほか、30を超える映画賞を受賞(12月5日時点)。ドキュメンタリー監督マイケル・ムーアからは「史上最もパワフルで重要なドキュメンタリーの一つ!」と絶賛され、世界の映画人を衝撃と感動の渦に巻き込んでいる。

作品の舞台となるのは、いまだ解決をみない未曽有の戦地・シリア。ジャーナリストにあこがれる学生ワアドは、デモ運動への参加をきっかけにスマホでの撮影を始める。しかし、平和を願う彼女の想いとは裏腹に、内戦は激化の一途を辿り、独裁政権により美しかった都市は破壊されていく。

そんななか、ワアドは医師を目指す若者ハムザと出会う。仲間たちと廃墟の内部に病院を設け、日々繰り返される空爆の犠牲者の治療にあたっていたが、その多くは血まみれの床の上で命を落としていく。非情な世界のなかで、ふたりは夫婦となり、彼らの間に新しい命が誕生。その子は、自由と平和への願いを込めて“空”を意味する“サマ”と名付けられることに。やがて、政府側の攻撃は激しさを増していき、ハムザの病院は街で最後の医療機関となってしまう。明日をも知れぬ身で母となったワアドは、家族や愛すべき人々の生きた証を映像として残すことを心に誓う。

娘は戦場で生まれた」は、20年2月下旬から東京のシアター・イメージフォーラムほか全国公開。

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