米アカデミー、ナイジェリア映画の出品資格を取り消して物議
2019年11月21日 11:00

[映画.com ニュース] 米アカデミー賞を選考する映画芸術科学アカデミー(AMPAS)が、ナイジェリア代表として国際長編映画賞に出品された「LIONHEART ライオンハート」(ジェネビーブ・ナジ監督)を失格とし、物議を醸している。同作はアカデミー賞に初めて出品されたナイジェリア作品で、2018年のトロント国際映画祭でワールドプレミアされたのち、Netflixが世界配給権を獲得している。
AMPASはアカデミー賞の外国映画部門の名称を、従来の外国語映画賞(Foreign Language Film)から国際長編映画賞(International Feature Film)に変更。しかし規定は従来の通りで、「長編映画の尺(40分以上)があり、アメリカ国外で制作され、主要言語が非英語であること」という条件が課せられている。「LIONHEART ライオンハート」は本編95分のうち、非英語で語られる場面は約11分しかないため失格となった。問題なのは、ナイジェリアの公用語が英語である点だ。
AMPASからの報告を受け、脚本・主演・プロデューサーを兼ねたナジ監督は、Twitterで「この映画は、ナイジェリア人の通常の会話を反映しています」と抗議。「私たちの会話は英語を含みます。英語はこの国で話されている500以上の言語の架け橋の役割を果たしており、だからこそ、ひとつのナイジェリアとしてまとまっているのです。これはかつてフランスに植民地支配されていた地域でフランス語が用いられているのと変わりません。我々は支配者を選ぶことができませんでした。ですが、この映画はナイジェリアそのものであると誇りを持って言えます」と説明した。
今回の決定に、「グローリー 明日への行進」や「13th 憲法修正第13条」などの社会派作品を手がけるエバ・デュバーネイ監督も「アカデミーよ、あなたはナイジェリア初の国際長編映画部門出品作品を英語映画であるという理由で失格としました。ですが、英語はナイジェリアの公用語です。この国が公用語でアカデミーに出品することを今後も拒否し続けるつもりなのでしょうか?」と、Twitterで批判している。
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