J・J・エイブラムス製作「オーヴァーロード」に“あの名優”の息子が出ていた!
2019年5月11日 11:00
[映画.com ニュース] J・J・エイブラムス(「スター・ウォーズ ザ・ライズ・オブ・スカイウォーカー」)が製作したサバイバルアクション「オーヴァーロード」(公開中)には、注目しておくべき俳優がいる。その人物の名前は、ワイアット・ラッセル。名優カート・ラッセルの息子であり、本作では百戦錬磨のフォード伍長を熱演している。
1944年6月、ノルマンディー上陸作戦開始直後、第101空挺師団はドイツ占領下の村に降り、連合軍の通信を妨害している教会の電波塔を破壊する密命を帯びていた。地上に降り立ったエド・ボイス二等兵(ジョバン・アデポ)、作戦の指揮をとるフォード伍長(ラッセル)たちは、ナチスの研究者が“研究”と称し、村の住民たちを教会に送り込んでいることを知る。やがて、教会の内側から塔を破壊しようと基地へ進入すると、彼らの前に“今まで見たこともない敵”が立ちはだかる。「プライベート・ライアン」を彷彿とさせる戦争映画を入口に、“モンスター・ホラー”“アクション”といった要素が強まり、ストーリーは予想外の展開へと発展していく。
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」(8月30日公開)に出演するカート・ラッセルと、女優ゴールディ・ホーンを両親に持つワイアット・ラッセルは、プロのアイスホッケー選手を経て、俳優の道へ進んだという異色の経歴の持ち主。「カウボーイ&エイリアン」「22ジャンプストリート」「エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に」に参加し、ジョー・ライト監督作「ザ・ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ(原題)」(10月公開)では、エイミー・アダムス、ゲイリー・オールドマンと共演を果たす。
エイブラムスは、冷静沈着でありながら熱いハートを持ち合わせるフォード伍長役には「生来の強さと荒々しさを併せ持つ俳優か必要だった。この組み合わせは思ったよりも難しい」と考えていたようで「でもワイアットを見た時、私たちが探しているすべての性質をもっていることがわかった」と述懐。そんなワイアット・ラッセルの役作りは徹底しており、過去が謎に包まれているフォード伍長の心理を理解するべく、プロファイルを作成していたようだ。「フォードは第二次世界大戦に入る前、普通の仕事をしていたと考えたんだ。彼はその仕事を辞めて軍隊に入るのだけれど、それは当時では当たり前のことだった。彼はするべきことと、それをどうすべきかを人々に説くことのできる、生まれついてのリーダーだったんだよ」と語っている。
また、エイブラムスは「自分にとって、ワイアット・ラッセルの父親(カート・ラッセル)が出演していた『遊星からの物体X』が理想のモンスターホラー」「ロブ・ボッティンが手がけた特殊メイクも実際にそこに存在していることで、ナマの迫力を感じることができるからね」と告白。そのビジョンを実現させるべく、特殊メイクデザイナーのトリスタン・ベルスルイスは「そこらじゅうにあるものをビジュアルの参考にしたよ。透けた肌やむき出しの筋肉の上に重なる筋肉について話したね。骨の折れ方や再生も考えた。現実にある病状やさまざまな動物たちなど、インスピレーションを求めてあらゆるものを調べたよ」とクリーチャーの造形をこだわり抜いた。