日本酒と料理の粋なペアリング!日本酒業界の女性3人を描くドキュメンタリー
2019年4月21日 17:30
[映画.com ニュース]LA在住の映画ジャーナリスト・小西未来が監督したドキュメンタリー映画「カンパイ!日本酒に恋した女たち」が4月27日より公開される。本作の先行上映舞台挨拶が、4月21日にYEBISU GARDEN CINEMAで開催され、小西監督と、本作に出演した広島の今田酒造の女性杜氏・今田美穂、カリスマ日本酒バーの店長・千葉麻里絵が登壇した。
本作は、今田と千葉、ニュージーランド出身の日本酒コンサルタントであるレベッカ・ウィルソンライという、日本酒の世界で活躍する3人の女性たちの奮闘と活躍を追った感動作。
小西監督は本作を撮ったきっかけについて「最近、女性の社会進出があるから、それを意識して映画を作ったんじゃないかと言われますが、そうではなくて」と前置きをしたあと「前作『カンパイ!世界が恋する日本酒』で日本酒業界のアウトサイダーのお三方にシンパシーを感じました。今回も同じように考え、アウトサイダーは女性じゃないかと思い、女性3人での映画化を考えました」と説明した。
千葉はオファーを受け「びっくりしたし、うれしかったです」と笑顔を見せる。「小西監督のキャラがけっこう好きなので、小西監督だったらと思いお受けしました。日本酒も好きですし」。
今田は「酒を作って26年です。広島は杜氏の故郷で、日本で初めて軟水でお酒を作る方法を生み出した町です。私は、そういうレジェンドたちのなかでもまれてきましたが、その方々が高齢で、うちの杜氏さんも、去年の秋に亡くなりました。だから、小西さんにお話をいただいた時、広島の杜氏さんたちをきちんとフィルムで残せるチャンスだと思いました」と本作に懸けた思いを語った。
「前作よりも日本酒や料理がおいしそう」と好評を博している本作。小西監督によると「前作は、初めて自分でカメラを回し、1人で現場に行っていっぱいいっぱいでしたが、そこから経験を積みました。日本酒は透明で色もないから、映像ではおいしさが伝わらないと言われたので、今回は料理とのペアリングで一緒に撮り、そこは力を入れました。また、ドローンを飛ばしたりと、いろんなスキルを身につけました」とアピールした。
「カンパイ!日本酒に恋した女たち」は、クラウドファンディングで作られた映画だが、映画公開を記念し、葉物野菜に合うというコンセプトで作られた「草」というオリジナルの日本酒も一部の店舗で販売中だ。また、千葉が日本酒と料理のペアリングを提案する著書「最先端のペアリング」も4月27日に発売され、映画に派生して、今後もいろいろな広がりを見せそうなプロジェクトだ。
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