ベトナムで映画化された「パパとムスメの7日間」、編集段階で思わぬ事態に?
2019年4月18日 23:15
[映画.com ニュース] 吉本興業が主催する「島ぜんぶでおーきな祭 第11回沖縄国際映画祭」の特別招待作品「パパとムスメの7日間」が4月18日、那覇市・桜坂劇場で上映され、落合賢監督と出演者のひとりであるギアが舞台挨拶に立った。
2007年に舘ひろし&新垣結衣主演でドラマ化もされた五十嵐貴久氏の人気小説を、ベトナムで映画化。現在、米ロサンゼルスと日本を拠点に活動している落合監督が自ら原作権獲得するために交渉し、ベトナムでの製作から配給まですべての段階で関わった。昨年12月に本国で公開され、初週で観客動員50万人を超えるヒットを記録した。
落合監督は「入れ替わってしまった父と娘が、母親の死とどう向き合い、きずなを深めていくか。その大切な部分は、日本もベトナムも変わらない世界共通のテーマ」だと語り、「どこの国でも成功するのではないかと思った。今のところ、日本での公開は決まっていないが、見終わった後、家族について考えてもらえたら、それが映画の存在意義。ぜひ、広めてもらえれば」とアピールした。
ベトナムでの撮影は「親日の文化ですし、とてもやりやすかった」というが、「撮影が終わり、編集の段階になって、喫煙シーンがある映画はR18指定になる法律が決まってしまって(笑)。若い世代に見てほしい作品だったので、編集に苦労した」と“思わぬ事態”を回想。出演者のギアも「僕の出演シーンも、たくさんカットされてしまった」と苦笑いだった。
そのギアは、主演を務めるベトナムのトップ女優、ケイティ・グエンとのキスシーンを振り返り「12回も撮りなおした。その晩は、悪夢を見ました(笑)」と告白。タッグを組んだ落合監督について「若くて、面白く、仕事がしやすい監督。でも、ときどきモンスターです」と明かした。今回が初来日で、「子どもの頃からドラえもんが大好きだったから、日本に来るのは夢だった」と大喜びだった。
舞台挨拶には応援ゲストとして、ベトナム住みます芸人のダブルウィッシュが登場。クオータータレントのロバータが司会を務めた。「島ぜんぶでおーきな祭 第11回沖縄国際映画祭」は21日まで開催。同日には那覇・国際通りを封鎖し、レッドカーペットイベントが行われる。