オスカー3冠「グリーンブック」監督、伊藤健太郎に質問攻め「あっという間にスターに?」
2019年3月5日 12:00

[映画.com ニュース] 第91回アカデミー賞で作品賞など3部門で受賞した「グリーンブック」(公開中)の会見が3月5日、都内のホテルで行われ、初来日中のピーター・ファレリー監督が出席。「日本に来て、主に食べまくっています。昨日の夜、鉄板焼きの『青山牛彩』で、人生最高の食事をいただきました」と、上機嫌でトークを繰り広げた。
人種差別が色濃く残る1960年代のアメリカ南部が舞台。粗野で無教養な用心棒トニー・リップ(ビゴ・モーテンセン)と、インテリな黒人天才ピアニスト、ドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)が、前途多難なコンサートツアーを通じ深い友情で結ばれていくさまを描く。3月1日から全国で封切られ、4日間で観客動員約28万人、興行収入は約3.4億円を記録。20億円超も視野の大ヒットスタートを切っている。
これまで「メリーに首ったけ」など、数多くの傑作コメディを手がけてきたファレリー監督。オスカー獲得の実感はまだない様子だが、「脚本を執筆したひとりであるブライアン・カリーは、母親が認知症で、7年間介護をし、見送ってから業界に復帰した。そしてすぐにこのストーリーと出合い、私と通りで偶然再会したんだ。7年間尽くした彼の徳が、この美しい作品を突き動かした。私はそのおすそ分けをもらったんだと思う」と目を細める。さらに「コメディも大好きだし、これからも作っていくつもり。今回は『今までと違う作品を』と思ったわけではなく、たまたま出合った物語に惚れ込み、心に従って監督したまで。これからも心に従って作品を手がけていきたい」と信念を述べていた。
またこの日は、第42回日本アカデミー賞の新人俳優賞と話題賞に輝いた伊藤健太郎がゲストとして登場。ファレリー監督は「あっという間にスーパースターになったんだって? どんな気分? 僕が伊藤さんくらいの年には、ナイトクラブの雑用をやっていたよ」と質問攻めで、タジタジの伊藤は「自分でもびっくりしています。まだ(周囲の評価に)追いついていないです」と苦笑し、「俳優である以上、ハリウッドは目標でもあります。海外で俳優として活躍するにはどうしたら?」と問いかけた。
ファレリー監督は、“映画スターとしての素質”に太鼓判を押したうえで「どこに行っても素晴らしい仕事をするタイプだと思う。まず(ハリウッドに)行ってしまうというのも手です。いつかぜひ、僕と仕事をしてください」とニッコリ。伊藤は感激に身震いし、「この言葉を忘れずに、いつか行ったとき『忘れてませんよね?』と言いたい」と大喜びだった。
映画のさらなるヒットを祈願し、鏡割りも実施。法被を渡されたファレリー監督は「家でも着たいくらいだ」とご機嫌で、「初来日は素晴らしい体験だった。できるだけ早く日本に戻ってきたい。日本の観客にも、今作で“希望”を感じてほしい」と願いを込めていた。
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