小橋賢児、インド一人旅での“お告げ”で俳優復帰 無差別殺人事件後の秋葉原描く「Noise」
2019年2月13日 14:00

[映画.com ニュース] 無差別殺人事件から8年後の秋葉原を舞台にした群像劇「Noise ノイズ」の完成披露試写会が2月12日秋葉原・アキバシアターであり、松本優作監督と、篠崎こころ、安城うらら、鈴木宏侑、仁科貴、布施博、小橋賢児、來河侑希、川崎桜、岸建太朗、音楽プロデューサーのbanvoxが登壇した。
松本優作監督の劇場長編デビュー作。松本監督が15歳で経験した、中学時代の親友の自殺、テレビに映し出された秋葉原無差別殺傷事件がリンクし、脚本を執筆。2008年に起こった秋葉原無差別殺傷事件で母親を殺された地下アイドル、父との関係がうまくいかず家出をして秋葉原で生きようとする女子高生、母親に裏切られ、日々の苛立ちを秋葉原の街にぶつける配達員の青年。それぞれが苦悩や心の葛藤を抱えながら、秋葉原という街で生きる人びとの孤独や闇が描かれる。
久々の映画出演となる小橋は「10年位俳優を休業していましたが、インドを一人旅し、その終わりにラダックの4000メートル級の高地で寝袋で寝ていたら『役者をやりなさい』という言葉がおりてきた」という“お告げ”があったと明かす。「1週間後に帰国したら、この映画の話があって、ちょうどスケジュールも空いていて縁だと思った。監督がリアリティを込めて作ろうとしている姿に心を打たれ、どんな形でも関わりたいと思った」と出演までの経緯を語った。
松本監督は「秋葉原の事件がモチーフですが、2008年に友人が自殺し、別々のことだけれど自分の中でリンクした。とても苦しい状況に陥って、この映画を作らないと生きていけないと思った」と思いを吐露。主演の篠崎は「右も左もわからない状態だったけれど、役柄が自分に近くて演じやすかった。監督に話を聞いてもらい、台本を書き換えてもらって私の人生を入れてもらった作品」と述懐した。
「Noise ノイズ」は、3月1日からテアトル新宿で公開。
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