山田孝之と佐藤健が殴り合う!「ハード・コア」兄弟げんかシーン公開
2018年11月19日 16:00
本作は、不器用な性格で世間になじめず生きる権藤右近(山田)と、世の中に希望を見い出せない商社マン・左近(佐藤)の兄弟が、右近と友人・牛山(荒川良々)の発掘したロボットによって、思わぬ事態に巻き込まれるさまを描く。ドラマ「山田孝之の東京都北区赤羽」や映画「苦役列車」などの山下敦弘監督がメガホンをとった。
公開されたのは、右近と左近が居酒屋で殴り合うシーン。右近が想いを寄せる多恵子(石橋けい)について、左近が「兄貴、やめとけ。あれは兄貴の手に負える女じゃねえ」と制止するところから始まる。多恵子のことを何も知らない左近だったが、右近に忠告しながらも「俺がいい女紹介するわ」と一言放った瞬間、右近が左近を殴り飛ばし、左近も右近を殴り返す。
現代社会に溶け込めず、世直しするべく日々の生活を送る右近に「何が世直しだよ。間違ってるのが世の中だろう。その中で要領良くやっていくしかないだろう」と言い放つ左近。右近は「間違っていることを間違っていると言って何が悪いんだよ。俺はちゃんと生きたいんだよ」と自身の信念を叫び、兄弟の哲学がぶつかり合う。
山下監督は、このシーンについて「山田くんと佐藤くんには、右近と左近が兄弟としてリスペクトし合っているということを表現したいと伝えました」と演出について明かし、その言葉を受けて山田は「右近は左近が言わんとしていることもとっくにわかっている。でも、左近のように賢くなんか生きたくないと思っている。その繰り返しなので、返す言葉の強さやタイミングなんかも気にかけながら演じました」と振り返る。
続けて、山田は「あのシーンでは、右近が見ている人から愛される存在でなきゃいけない。右近が言っていることは、みんなが思っていることじゃないですか。できることなら右近のように生きたいけど、そうしない方が賢い。それが今の世の中の生き方です」と分析。「だからこそ、世の中に反抗している右近がかわいそうなだけではなくて、かっこよく見えたり、構ってあげたくなる存在にならなければいけない。それを、ちょうど良いバランスで表現するのは難しかったですね」と明かしている。
「ハード・コア」は、11月23日から全国公開。R15+指定。
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