アクション映画のような対局シーン!? 「泣き虫しょったんの奇跡」メイキング画像入手
2018年8月16日 09:00
[映画.com ニュース] 松田龍平主演で脱サラ棋士・瀬川晶司五段の自伝的小説を映画化した「泣き虫しょったんの奇跡」のメイキング写真を、映画.comが独占入手した。9~17歳までプロ棋士の登竜門・奨励会に所属していた豊田利晃監督は“自分なりに将棋と映画を謙虚にもう1回見つめ直す”というテーマを掲げ、劇中に妥協のない表現をいくつもちりばめてみせた。
2006年に発表された瀬川五段著の同名小説を原作に、1度は将棋の道を諦めサラリーマンとなったしょったんこと晶司(松田)が、再びプロ棋士を目指すさまを描く。監督生活20年目の節目に放つ意欲作――豊田監督の徹底した演出ぶりは、将棋指導及び監修として現場に足繁く通っていた瀬川五段を驚かせた。対局の場面では、役者の手元しか映らないシーンだとしても“駒の微妙な揺れ”“駒が指に吸いつくことで起きる歪み”を見つければ、容赦なくリテイク。撮影現場には駒を指す音だけが響きわたり、唾を飲み込むこともはばかれるような、独特の緊張感が漂っていたようだ。
豊田監督自身も“将棋を指す手つき”への注力を認めている。「過去に様々な将棋の映画が作られてきましたが、役者さんの“手つき”が気になって。作法みたいなことですが、それは徹底してやりたかった。もちろん100%できたわけではありませんが、瀬川さんにも指導に入っていただき、恥ずかしくないところまで到達できたのでは、と自負しています」と自信をのぞかせている。
プロデューサー・大瀧亮氏は「対局シーンがダントツ多いので、カット割りが似てしまわないように監督も撮り方を色々と工夫されていましたね」と述懐。対局シーンは構図の変化が乏しくなってしまいがちだが、カメラマン・笠松則通氏と議論を重ねた豊田監督は、“1度も同じように撮らない”という工夫を凝らした。「今回はスタジオにセットを組めたことで、ダイナミックな対局シーンの撮影が実現できた」「スポーツのような将棋の見せ方、対局がさながらアクションシーンのように撮れているのが大きな特徴」(大瀧氏)という言葉通り、棋士たちの周囲をカメラがグルグルと回るアグレッシブな手法などを織り交ぜ、迫力ある盤上の戦いを活写してみせている。
撮影の大トリを飾ったのは、エンドロール後に映し出される玉将を指すカット。同シーンは、豊田監督自ら駒を指しているもので、モニター前に座っていた松田は「用意、スタート!」と声をかけるだけでなく「(駒が)斜めになってる!」とツッコミを入れていたようだ。やがて快音が鳴り響き、まっすぐ美しい形で置かれた将棋の駒。その瞬間、誰もが「きた!」と確信し、自然と歓声が沸き起こったという。元奨励会員という視点を持ち、飽くなき追求を続けた豊田監督。大瀧氏は「(監督は)自分にも役者にもすごくストイック。一切の妥協をしないところが、皆さんを惹きつけるのだと思います」と厚い信頼を寄せている。
「泣き虫しょったんの奇跡」は、9月7日から全国公開。
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