黒木華&樹木希林、京都・建仁寺で献茶式 艶やか着物姿で「お見合い写真を撮っておこうか」
2018年7月31日 17:33
[映画.com ニュース] 茶道を題材にした人気エッセイを映画化した「日日是好日」の完成披露イベントが7月31日、京都・建仁寺で行われ、主演の黒木華をはじめ共演の樹木希林、メガホンをとった大森立嗣監督、原作者の森下典子氏が着物姿で出席した。
森下氏が約25年間にわたって町の茶道教室に通った日々を綴るエッセイが原作。20歳の典子(黒木)は、従姉の美智子(多部未華子)とともに自宅近くの茶道教室に通い始める。師匠・武田先生(樹木)の指導を受ける20数年間で、典子は就職、失恋、大切な人の死などを経て、お茶や人生における大事なことに気がついていく。
この日は同所の重要文化財である方丈にて、映画のヒットを祈願する献茶式を実施。4人は和尚が点てたお茶を受け取り、日本に喫茶の法を普及した“茶祖”栄西禅師のもとに奉納した。式をよどみなく終えた黒木は、「献茶式は初めてさせていただいて、映画がヒットすると良いなと思いながら。本当に貴重な経験をさせていただきました」とニッコリ。大阪出身で、大学時代は京都で過ごしただけに「建仁寺に来られて嬉しいですし、背筋が伸びる気持ちです」と充実の面持ちだ。
また黒木は、大正時代の旧宮家から拝領された帯を締めた振り袖について「肩のあたりに鷺(さぎ)が飛んでいます。刺繍も細かくてすごくきれいで、金魚なども夏っぽいです。着物はすごく暑いんですが、見た目には涼を感じてほしくて」とポイントを説明。樹木が「この色合いは、やっぱり古くからのものでないと。この日のために用意していただいて、素敵」としみじみ称賛すると、黒木は「お見合い写真を撮っておこうかな」とはにかんだ笑顔を見せた。
さらに樹木は、お茶の先生役を経て「縁があってまた地球上に生まれてくることがあれば、小さな茶室を設けて、夫と向き合い、静かにお茶を点てながら人生を送る。そういうことをしてみたいと、お茶を体験してから思いました」と振り返る。この日の感想を「『万引き家族』では、えらい寒くて、貧乏な姿でおりましたのでね。このような立派なところで、温かいところでいさせていただくと、いろんな人生があるもんだ、つくづく幸せなもんだなと感じています」と語りつつ、自身の体調については「結局あれから(昨年12月の撮影から)10キロ痩せて、7センチ縮んで。人間はこんなふうに縮むもんだなと、面白く自分の体を見ています。どうぞ皆様、お体には気をつけて」「よれよれですが、今日は約束だから、やっとこさ杖をついてきました。義理に厚い人間、そこだけはあります。鏡を見て、風前の灯というのはこういうことだなと。今度はいつお目にかかれるか、かかれないかもしれませんので、そのようにご承知ください」と話していた。
「日日是好日」は、10月13日から全国で公開される。
フォトギャラリー
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。