F・オゾン監督が5年ぶりに来日、最新作「2重螺旋の恋人」テーマは「性の不満足」
2018年6月22日 23:50

[映画.com ニュース] 横浜市で開催中の「フランス映画祭2018」で、フランソワ・オゾン監督の最新作「2重螺旋の恋人」が6月22日、イオンシネマみなとみらいで上映され、5年ぶりに来日したオゾン監督がティーチインを行った。
映画は、アメリカの女性作家ジョイス・キャロル・オーツの短編小説を基に、性格が正反対な双子の精神分析医と禁断の関係にのめり込んでいく女性の姿を、官能的に描き出した心理サスペンス。ヒロインのクロエを「17歳」のマリーヌ・バクト、双子の精神科医をジェレミー・レニエが演じる。
女性のセクシャリティの問題を扱う今作について、「この映画でのセクシャリティについてのテーマは、不満足。クロエは、ポールとの間に愛情はあっても妄想が満たされていないので、彼女はほかのものが必要です。こういった二面性は誰にでもあると思います。私が描きたかったのはセックスという性の問題と愛情という心の問題の乖離。日本人はこのような問題を解決するのが、フランス人よりも長けているのではないでしょうか」と話す。
原作と異なる点を問われると、精神分析医の診察方法など、アメリカ式のことをフランス式にしたことと、ラストを大胆に変更したと明かす。「小説のラストは文学としては成立するのですが、映画には向きませんでした。ですから、作者を裏切ってしまうかもしれませんが、映画では変えました。私はフランス人なので、自然と(設定が)フランス風になったと思います。フランスの分析医が患者と寝てしまう確立が高いかどうかは、私は知りませんが、そういうことはないほうがよいですね」とジョークを交えて答えた。
劇中で2度異なる場面で登場するアクセサリーについて指摘されると、「この映画はいろんなところにヒントをちりばめて、ある意味夢のように物語が進んで行きます。観客の皆さんには、彼女の無意識や想像の世界に入り込んでほしいのです。そこでは、現実と妄想が交じり合っています。クロエは現実世界に不満を抱いているので、想像の世界で自分の謎の答えを探しています。この映画では夢を現実のように、夢を現実のように撮った映画です。皆さんに分析医のように答えを見つけてほしいのです」と説明した。
ほぼ毎年1本、コンスタントに新作を発表しているオゾン監督。テーマはどのように探すのかという問いには「テーマは身の回りにいっぱいあるのです。新聞を開いたり、人と話せばテーマになるものはたくさん転がっていて、その中で自分がが1~2年続けて仕事ができる欲望を抱き続けられるテーマであるかが大事。映画製作が苦しいと言う同業者もいますが、私は映画作りに喜びを感じているので、これだけ続けて作れるのだと思います」と述べ、さらに、「まず、私自身を驚かせたいんです。毎回違うことをして敢えてリスクを犯したい。同じことはしたくないんです。自分の過去の作品の分析もしませんし、自分の欲望や勘だけに従って映画作りをしています」と自身の映画哲学を語った。
「2重螺旋の恋人」は、8月4日からヒューマントラストシネマ有楽町ほか、全国で公開。
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