「何のために生きているのか」ホン・サンス、キム・ミニとの4度目のタッグ作「それから」を語る
2018年6月8日 13:30

[映画.com ニュース] 第70回カンヌ国際映画祭コンペティション出品作で、ホン・サンス監督とキム・ミニ、4度目のタッグ作「それから」が、6月9日公開する。出版社で働く女性が社長の愛人と間違えられたことから起こる騒動を美しいモノクロ映像でユーモラスにつづった人間ドラマだ。世界の映画祭で絶賛されてきたホン監督が、作品を語った。
「映画ではいくつも細部の選択をしないとなりませんが、私の決断の基準は、「自分にとってぴったりくるか」です。毎回、それを自分に確認します。それは論理的な答えではないのです。自分ではそれが正しいと思ったから、としか言えません。まあ、それらしい理由をでっち上げることも出来なくはないですが(笑)。今回は撮影の最初に「ああ、この映画は白黒がいいな」と感じたので、それに従っただけなのです」
「英語で答えていいですか? その方が直接伝わると思うので。時として、人はなんとかこんな混乱から抜け出したいという思いから、そういう疑問を抱きますね。なぜかといえば、混沌に結論を見出せるような能力なんて、実際には持っていないからです。私はおそらくかなり昔から、生きる真実というのを見つけようとはしていませんでした。究極の真実や、ファイナルアンサーなどというものを見つける代わりに、私はもっと別のことにトライしてきました。つまり結論としては、私はどんなことについても、何もわかっていない、ということです」
「なぜかといえば、私たちは”時間”とは、決して変えられないもの、絶対的なものと信じています。そしてそれが、人生という概念のものさしになっている。でも、そういう習慣から解放されたい、時間にとらわれたくない、という願望が誰しもあると思うんです。何でも時間通りにしなくてもいいし、何か違う時間の流れがあったらいいのに、と願う。たとえ2時間でもそれが出来たら、それは良いことなのではないでしょうか」
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