新進女優S・マーティン来日!6年間暮らした東京は「自由を与えてくれた」
2018年5月23日 19:15
[映画.com ニュース] 巨匠ジャン=リュック・ゴダールの2番目の妻で女優のアンヌ・ビアゼムスキーの自伝的小説を映画化した「グッバイ・ゴダール!」の公開を記念し5月23日、主人公を演じた新進女優ステイシー・マーティンが来日。都内で記者会見を行った。
映画は、もうすぐ20歳を迎える若き女優アンヌが、世界中から注目される気鋭の映画監督ゴダールと恋に落ち、人生が変わってゆくさまを描いた物語。ゴダールの新作「中国女」の主演を飾ることになったアンヌは、映画を作る刺激的な日々を送るなかでゴダールからプロポーズを受ける。若き女優は初体験ばかりの毎日を夢中で駆け抜けるが、1968年に勃発した五月革命が2人の運命を変えていく。「アーティスト」のミシェル・アザナビシウス監督がメガホンをとった。
マーティンはモデルとしてキャリアをスタートさせ、ラース・フォン・トリアー監督の「ニンフォマニアック」シリーズでスクリーンデビューを果たした。7~13歳頃には両親の仕事の都合で日本に住んでいたといい、「子どもの頃過ごした東京は、私に自由を与えてくれました。リセ(フランスの後期中等教育機関)で学んでいたけれど、本当に歓迎してくれたし、ひと夏の3カ月間だけ日本の学校にも通ったの。クラスメイトたちのまじめさには驚いたわ(笑)」と当時を述壊。「六本木みたいに街が様変わりしているところもあるけれど、私にとっての日本のエッセンスはまだまだ残っていると感じて、とても嬉しいです」と思い入れの深さを語った。
また、熱狂的なファンを持つゴダールを扱った作品に出演したことについて、「もちろんプレッシャーは最初から感じていたし、アザナビシウス監督もとても意識していました」と本音を吐露。それでも、「今作は(ゴダールについて)皮肉や遊び心を持って映画化しています。ゴダールを考察したり、裁くようなものではありません。監督が今作にコメディの要素があって、伝記ものではないというトーンを決めたら、あとは私たちも楽でした」と撮影を振り返った。
さらに、ゴダールになじみのない観客に向けては「ゴダールのことは忘れて! 日本でのタイトルは『グッバイ・ゴダール!』ですしね(笑)」と、お茶目にアピール。「ゴダールのことは知らなくても、これはラブストーリーでコメディなので、むしろその部分を見てほしいです」と物語が持つ普遍的なテーマの魅力を強調していた。
「グッバイ・ゴダール!」は、7月13日新宿ピカデリーほか全国順次公開。
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