“太陽王”の命は風前の灯火…J=P・レオ主演「ルイ14世の死」5月26日公開
2018年4月13日 15:00

[映画.com ニュース] ヌーベルバーグを代表する俳優ジャン=ピエール・レオ主演作「ルイ14世の死」が5月26日から公開することが決定し、予告編がお披露目された。映し出されているのは、病床に伏せた“太陽王”ルイ14世(レオ)の弱々しき姿。豪奢を尽くしてベルサイユ宮殿をつくり“太陽王”と称えられるほどの威厳は消えかけ、その命はまさに風前の灯火という状態だ。
宮廷の生活をつぶさに記録したサン=シモン公の「回想録」と廷臣ダンジョーの「覚え書,別名ルイ14世宮廷日誌」を基にした本作は、ルイ14世の死の床の数週間に焦点を当てた物語。左脚の壊疽(えそ)が悪化して死に向かうルイ14世と、その周りの医師や側近、貴族たちの姿を、細やかに描き出す。古典や歴史上の人物を題材にした作品を創造し続けているスペイン・カタルーニャ出身のアルベルト・セラ監督がメガホンをとり、ジャン・ビゴ賞(2016)とリュミエール賞(2017)では最優秀男優賞と最優秀撮影賞を獲得、第69回カンヌ国際映画祭の特別招待作品に選出された。
予告編がとらえたルイ14世は、「陛下、来賓に会われますか?」と問われれば「無理だと思う…」と消え入るような声で答えるほど、すっかり活力が失われている。そのほか、彼が来賓の貴族たちに帽子を脱いでみせるだけで拍手が起こったり、かつて王室で人気だったボルゾイ種の愛犬と戯れ、後のルイ15世となる幼子を抱き寄せ「偉大な王になれ」とささやく光景などを活写。主要舞台となるルイ14世の寝室は、フランス南東部にある城の中に5週間かけてつくったセットで、当時の空気感もしっかりと再現されている。
また、本作の公開を記念した特集上映「21世紀の前衛/アルベルト・セラお前は誰だ!?」が、5月19~25日に東京・渋谷のシアター・イメージ・フォーラムで開催されることが決定した。セラ監督の過去作「騎士の名誉」「鳥の歌」「私の死の物語」「主はその力をあらわせり」「キューバ・リブレ」に加え、「狂乱の大地」(グラウベル・ローシャ監督)、「牡牛座 レーニンの肖像」(アレクサンドル・ソクーロフ)ほか3作の上映を予定。セラ監督は、5月24~27日で来日を果たす。
「ルイ14世の死」は、5月26日から東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。
(C)CAPRICCI FILMS,ROSA FILMES,ANDERCRAUN FILMS,BOBI LUX 2016
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

“ベスト主演映画”TOP5を発表!
【出演123本の中から、1位はどの作品?】そして最新作は、生きる力をくれる“集大成的一作”
提供:キノフィルムズ

ワン・バトル・アフター・アナザー
【個人的・下半期で最も観たい映画を実際に観たら…】期待ぶち抜けの異常な面白さでとんでもなかった
提供:ワーナー・ブラザース映画

96%高評価の“前代未聞の心理戦”
【スパイによる究極のスパイ狩り】目を逸らせない超一級サスペンス
提供:パルコ

映画.com編集長が推したい一本
【ただの映画ではない…】むしろ“最前列”で観るべき奇跡体験!この伝説を人生に刻め!
提供:ポニーキャニオン

酸素残量はわずか10分、生存確率0%…
【“地球で最も危険な仕事”の驚がくの実話】SNSで話題、極限状況を描いた超高評価作
提供:キノフィルムズ

めちゃくちゃ笑って、すっげぇ楽しかった超刺激作
【これ良かった】激チャラ大学生が襲いかかってきて、なぜか勝手に死んでいきます(涙)
提供:ライツキューブ

なんだこのかっこいい映画は…!?
「マトリックス」「アバター」など数々の傑作は、このシリーズがなければ生まれなかった――
提供:ディズニー

宝島
【超異例の「宝島」現象】こんなにも早く、心の底から“観てほしい”と感じた映画は初めてかもしれない。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント