岡本喜八監督の娘・真実、母・みね子の映画監督初挑戦は「頭にきた」!?
2018年3月17日 21:30

[映画.com ニュース] 故岡本喜八監督の妻で、プロデューサーとして支えてきた岡本みね子が旧姓・中みね子名義で初監督に挑んだ「ゆずり葉の頃」(2015)が3月17日、北海道・夕張市で開催中の「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2018」のゆうばりチョイス部門で上映され、みね子監督の娘である女優・岡本真実が舞台挨拶に出席した。
老境を迎えた市子は、かつて思いを寄せていた画家の絵画を探す旅に出る。海外勤務を終え帰国したばかりの息子・進は、理由も言わず旅に出た母を気にかけ、後を追う。みね子監督が76歳(当時)にして映画監督に初挑戦し、八千草薫が主人公・市子、風間トオルが息子の進、仲代達矢が画家に扮したほか、真実も進の妻として出演している。
本映画祭の常連で、“みね子ママ”の愛称で親しまれるみね子監督だが、今年は欠席。真実によると理由は「ドジに骨折しちゃった」そうで、「私の用事に『ついて行く』と家を出た途端にツーッと滑っちゃった。マンションの前が清掃されていて、『せっかくきれいにされたものを、踏みたくなかった』とまたいだら、つんのめって消化器に痛いほど頭をぶつけて。そのまま救急車で病院に行ったそうです」と明かす。スクリーンにはみね子監督のレントゲン写真が映し出され、提供した真実は「世界を飛び回っているタイプで、風邪も引かない超丈夫な女だったんですけど、初めての大事故」と語っていた。
この日の場内は満席。真実は「14年に撮ってからずっと、母はここに持って帰りたかったんです。皆さんに見ていただくのをずっと夢見ていました」としたうえで、「帰って母に報告します。とっても喜んで、泣いてしまうと思います」と感激の面持ち。続けて「母が行きたがる理由が、今回来てみて『ああ、わかった!』」といい、「栄養とか生きる理由を思い出し、また1年頑張って、父の奴隷のように働いていたんですね」と笑っていた。
さらにMCから「みね子さんが監督に挑戦すると聞いた時、感想は」と問われると、真実は「頭にきましたね」と告白。「何の修行もしないで奥さんだからって急に撮ると言い出して。父も助監督から監督になるのに10何年もかかって、私は仲代さんの『無名塾』出身の女優なんですけど、3年間1日も休まず朝4時半から修行した。同期は遠藤憲一さんで、10日で辞めちゃっている。私は3年間頑張ったから、もっとビッグになれるかと思ったら、エンケンだけはビッグになって(笑)」と冗談めかしながらまくしたて、「母が大嫌いになっちゃった時期が、7年くらいありました」とぶっちゃけて場内を笑いで包み込んだ。
また、今作主演の八千草については、「八千草さんが父と母の仲人なんです」と明かす。撮影時のエピソードとしては、「母は私が現場にいると照れちゃうみたい。授業参観で娘がしゃべっている、みたいな。私と風間さんのシーンで、私がしゃべりだすと、母は後ろに下がって行っちゃった(笑)」と振り返っていた。
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2018は、3月19日まで開催。
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