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ダーレン・アロノフスキー監督が語る、インディーズ映画の「十戒」とは?

2018年3月14日 13:30

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ダーレン・アロノフスキー監督
ダーレン・アロノフスキー監督

[映画.com ニュース] 米テキサス州オースティンで開催されているSXSW映画祭に、3月11日「ノア 約束の地」「ブラック・スワン」のダーレン・アロノフスキー監督が登場し、「インディーズ映画を製作する際の十戒」と題したスピーチを行った。その十戒を紹介していこう。

1 自分にしか作れない映画を作れ

観客が何を見たいのか、あるいは何を知りたいか理解する必要はない。大きな会社がそれをやってくれる。独立した一人の映画監督であることが、何より重要だ。

2 忍耐力が9割

チャンスを得るためには、戦い続けることが大事。絶対に止まってはいけない。

3 家族の一員として働け

知っている人とどう接するかではなく、知らない人とどう接するかが重要。それが、セットで働くスタッフにとってのゴールデン・ルール。

4 セットに着く前に宿題を済ませろ

撮影が始まったとたん、時間はどんどん溶けていくものだ。

5 現実に順応せよ

制約があるなら、逆にそれをアドバンテージと考える。

6 俳優を恐れるな

昨日、11歳になる私の息子が言ったんだ。「俳優の仕事って、ただセリフをリアルっぽく話すことだけでしょ?」。私は15年働いていて、そんな風に考えたことはなかった。

7 観客はどこにいる?

我々は自分のために映画を作るんじゃなくて、たくさんの観客のために作るんだ。「アクション」の合図と「カット」の間の仕事は、観客の立場から見ること。

8 ビジョンにコミットせよ

それぞれのショットは、全体のために存在する。

9 かわいい子には旅をさせよ

監督が映画を完成させるのではない。映画を観客にゆだねよう。

10 クソくらえ!

いま、芸術は、混乱を引き起こすための物だ。そんな時代に空虚な映画を作ったとしたら、何の言い訳もできない。政治的な視点をもつ必要はないが、もしそうでなけば、映画はより誠実で人間的でなければならない。とても人間臭く作ることがすべてだ。誰かが「小難しい」とか「まじめ過ぎる」とか言っても気にすることはない。私はこれからも、そんなやり方で映画を作っていくつもりだ。

アロノフスキー監督は、この十戒について「レスラー」や「ブラック・スワン」などの自作を引き合いに出し、1時間にわたって静かに、しかし熱い気持ちを込めて語っていた。

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