「スリー・ビルボード」の抗議手法、米英で流行の兆し
2018年3月3日 11:00

[映画.com ニュース]ゴールデングローブ賞で最多4冠に輝き、アカデミー賞に7部門でノミネートされている「スリー・ビルボード」(マーティン・マクドナー監督)が、市民の抗議運動に影響を与えているとDeadlineが報じている。
同作は、娘を殺害された主婦(フランシス・マクドーモンド)が、犯人を逮捕できない警察に業を煮やし、町外れに3枚の広告看板(「レイプされて殺された」「なのに、いまだ逮捕者なし」「どうして、ウィロビー署長?」)を設置。警察を挑発したことがきっかけとなり、田舎町で騒動が起きていくというストーリーだ。
そんななか先週、高校で銃乱射事件が発生し17人が殺害されるという痛ましい事件が起きた米フロリダ州で、「スリー・ビルボード」を模した看板が出現した。フロリダ州選出のマルコ・ルビオ上院議員の事務所前に、3台の広告宣伝車が停車。「学校で大量殺人」「なのに、いまだ銃規制なし?」「どうして、マルコ・ルビオ?」と、3枚の広告看板を利用して抗議活動を行った。
ルビオ上院議員はフロリダ州マイアミ出身の政治家で、2016年の大統領選挙では共和党の指名争いを行った大物として知られている。「フロリダは銃規制に関して抜け穴だらけです」と抗議活動を指揮した非営利組織Avaazは説明。「全米ライフル協会から献金を受けているルビオは、改善しようとしたこがありません」。
また、ロンドンでも昨年発生した高層住宅火災の捜査に関して不満を持つ市民グループが、「死亡71人」「なのに、いまだ逮捕者なし?」「どういうこと?」と、3枚の広告看板を設置して話題を集めた。「スリー・ビルボード」がアカデミー賞を受賞し、より多くの人に知られることになれば、同種の抗議活動も増えることになりそうだ。
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