「氷菓」で3度目タッグ!山崎賢人&広瀬アリス、信頼しあう“ふたり”の切磋琢磨の日々
2017年11月2日 15:30

[映画.com ニュース] 累計230万部超を誇る米澤穂信氏の学園ミステリー小説「古典部シリーズ」を実写映画化した「氷菓」でダブル主演を飾った山崎賢人と広瀬アリスが、インタビューに応じた。
TBS系列で2012年に放送された「黒の女教師」での初共演から、早5年。本作で3度目の共演となる黄金コンビに改めてそれぞれのよさを聞くと、「17歳のときから知っているけど、いい意味でまったく変わっていなくて、場を和ませてくれる人ですね。現場がぴりつくことがほとんどなく、色々と助けてもらいました」(広瀬)、「ぶれないというか、迷いがない。(現場では)『すごく悩んでいる』って言っていたんですが、一切悩みなく、ぶれもなく千反田(える)を演じていた印象でした」(山崎)と厚い信頼を寄せ合う。
そんな2人が本作で演じたのは、無駄なことには情熱を割かない“省エネ主義”の折木奉太郎(山崎)と、好奇心のかたまりのお嬢様・千反田える(広瀬)。姉の命令で廃部寸前の古典部に入った奉太郎は、部室で顔を合わせたえるに振り回されるうち、推理力を開花。校内で起こる不可思議な事件を次々と解決に導いていく。
演じる上で、山崎がキーワードの1つに挙げたのが、原作のにおいを残した独特のセリフ回しだ。「省エネ主義の奉太郎には『やらなくてもいいことならやらない、やらなければならないことは手短に』っていうモットーがあるんですが、言い回しが奉太郎らしくてしっくりきましたね。そこまで人と距離を詰めずに、一定の距離を保つというか。演じている上で、言葉遣いにはかなり助けられました」。さらに、見せ場となる推理シーンでは、安里麻里監督とディスカッションを重ねて奉太郎ならではのポーズを創出。「推理を始めるときに何かしたいなと話していて、監督のご提案でこのポーズに決まりました。前髪の真ん中をつまむ感じがキャラクターっぽい、奉太郎独特のものなのかなと思っています」と話す。
一方、広瀬は「言い慣れないセリフをどれだけナチュラルに言うかが大変でした」とのこと。「推理シーンは高校生ながら難しい言葉を使ったりしているので、どれだけ自然に言えるのかを考えながら演じていました。今回はリハーサルが全体的に長かったので、その中でどんどんと自分の中で修正していきながら作り上げていきました」と述懐する。同じ古典部員を演じた岡山天音、小島藤子とは「控室もみんな一緒だったので、4人でテーブルを合わせてご飯を食べたり、切磋琢磨できていたような感じがあります。撮影していくにつれて自分たちが役にのめりこんでいって、一瞬で現場の空気感がすっと変わるような環境にいた気がします」と同年代の共演者たちとの化学反応を楽しんだそうだ。
広瀬においては、えるの決めゼリフ「私、気になります」の撮影シーンがことさら思い出深かったという。「『私、気になります』のシーンは監督からも、まばたきをしないでください、あごを引いてください、動かないでくださいとすごく言われていて。そのシーン以外は、こうしてくださいというのは全然言われてなかったんですが、あのシーンは『目を特徴にしたいので』とクランクイン前から言われていました」と舞台裏を語る。「奉太郎の腕をつかんでから『私、気になります』までの数秒のシーンを何回もリハーサルしました。2人が部室で初めて出会うシーンも、リハーサルをかなりやりました。クランクインの前日にも、実際に現場に行って軽くリハーサルして、クランクインしてからも部室のシーンだけで2日間かけて撮っているんです。本当にじっくりやりました」と潤沢な時間の中で、役に“同化”していったようだ。
対する山崎には、クライマックスにある大きなシーンが用意されている。省エネ男子の奉太郎とは180度異なる、言葉にならない感情をほとばしらせる場面であり、奉太郎の変化を示す重要な局面となるが、山崎はどのように挑んだのか。その質問に対する答えは、実に“奉太郎らしい”ものだった。「(撮影の)最初のころに話していて、すごく印象に残っているんですが、“灰色の高校生活”を望んでいた奉太郎が、色々なことを経験して『バラ色も悪くないな』って思えるようになる、成長するけど今の状態のままでいいっていうのがすごく面白い。だからあえて(作品を通して)『すごく成長しよう!』という風には演じてなかったですし、奉太郎の心のバランスは現場でやってみて見つけていきました。(くだんのシーンにおいても)省エネ主義で積極的じゃなかった奉太郎だからこそ、『叫びたい』と思ったんじゃないかと思います」。山崎もまた、広瀬と同様に役と切り離しがたい結びつきを感じていたようだ。
「氷菓」は、11月3日から全国公開。
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