大東駿介「望郷」ロケ地・因島になじみすぎて地元住民と「謎の食事会した」
2017年9月16日 15:00

[映画.com ニュース] 人気作家・湊かなえ氏の第65回日本推理作家協会賞短編部門受賞作を映画化した「望郷」が9月16日、東京・新宿武蔵野館で封切られ、主演の貫地谷しほりと大東駿介、共演の木村多江、緒形直人、メガホンをとった菊地健雄監督が舞台挨拶を行った。
全6編から構成される短編集「望郷」から、「夢の国」「光の航路」の2編を映像化。ある島で起こる2組の親子の過去と未来をつなぐ物語となっており、「夢の国」パートの主人公・夢都子を貫地谷、「光の航路」パートの主人公・航を大東が演じた。
本作は、湊氏の故郷で、物語の舞台のモデルでもある因島で撮影された。「因島の印象」を問われた貫地谷は、「のどかで自然がきれいな場所で、いいところに来たなと思った。楽しく、美しかったです」と述懐。大東は、「島には造船が盛んだった時期の面影が残っていた。建物には、そんな“過去の息遣い”が残っていた。因島で生きる子どもたちとも、いっぱい話をさせてもらった」と明かし、「今後の役者人生の中で、重要な経験をさせてもらった」と感慨深げに語った。
さらに大東は、因島での生活を満喫したと言い「農家のご家族と、その友達家族が参加する謎の食事会に、なぜか参加した。その時は、夜中の2時くらいまで、レモン農家の今後について話し合った」と告白。「撮影中に1度だけ助監督とケンカをした。そのケンカの理由が芝居のことではなく、因島をどうやって盛り上げて行くか(笑)。『俺はこう思う』『それは違う!』と。最終的に島の人が『来てくれるだけで嬉しいけどね』と言って、(ケンカが)終わった」と明かすと、客席から笑いが沸き起こっていた。
終盤には、登壇陣がメッセージを贈り合うひと幕も。夢都子の母を演じた木村は、“娘”貫地谷に視線を移し「好き。初めてお会いして大好きになりました。すごく一生懸命で。もがいて。ひたむきな姿が美しいなと思いました」とニッコリ。目元を潤ませながら聞き入っていた貫地谷も、“母” 木村に「感謝。私が役に入り込めない時、木村さんは何度も何度も付き合ってくださった」と語りかけた。
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