ユーミン、荒井由実時代の楽曲軸にした舞台に意欲「今の実力で丁寧に歌いたい」
2017年8月17日 16:30
[映画.com ニュース] シンガーソングライターの松任谷由実の楽曲と芝居が融合する東京・帝国劇場の舞台「朝陽の中で微笑んで」の製作発表が8月17日、都内で行われた。
由実と帝劇のコラボレーションは3年ぶり3度目。夫の松任谷正隆氏が荒井由美時代の1976年に発表したアルバム「14番目の月」に収録した楽曲をタイトルに脚本を書き下ろし、演出も担当する。
由実は同曲について、「永遠の中で一瞬の巡り合う2人を、バラードのメロディに乗せたかったのを覚えている。歌唱力を無視して作ったので、私の作品の中で最も歌うのが難しい曲」と苦笑い。それでも、「永遠や宇宙といったものを、初めて日本のポップスに取り入れたのは私だと自負している。歌を作った時の自分に戻れるよう、今の実力で丁寧に歌いたい」と抱負を述べた。
由実はストーリーテラーの役割も担い、生歌唱をバックに500年後の未来を舞台にした寺脇康文と宮澤佐江のラブストーリーを軸にしたファンタジックな物語が展開する。寺脇は「世界観が素晴らしくて、心が躍る。宇宙、死生観が大きなテーマとしてあって、設定は突飛なところもあるが差し引いても現実感がもてる。寺脇康文の新しい、ダークな側面が見ていただけると思う」と意欲を見せた。
宮澤はAKB48時代の2011年、NHK紅白歌合戦で由実が「春よ来い」を歌った際にバックで歌ったことがあり、「あの時が、一番テレビに映りたかった瞬間だった」と感慨深げ。さらに、「母がユーミンさんの歌で育った世代なので、すごく喜んでくれて親孝行ができた。ユーミンさんの楽曲の中でお芝居ができるなんて、一生に1度あるかどうか。一瞬一瞬をかみしめて、素敵な舞台が届けられるよう頑張りたい」と意気込んだ。
正隆氏は、複数のアルバム名を挙げその中から全16曲を使用することを明言。宮澤の歌唱についての質問があると、「それも考えていますよ」と由実とのデュエットも示唆。初めて聞いた宮澤は「え~っ」と驚くばかりだったが、由実は「脚本の中盤からは、こみ上げるものがどんどんあった。ひたすらステージの出来ばえが楽しみ。役者の芝居、演出を信じて私はひたすら丁寧に歌うことを心掛けたい」と話していた。
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