チェ・ゲバラ長男が初来日「写真家チェ・ゲバラとしての美学を見て」
2017年8月9日 14:00

[映画.com ニュース] キューバ革命の英雄として知られる革命家チェ・ゲバラの長男カミーロ・ゲバラ・マルチ氏が初来日し8月8日、東京・恵比寿で開催される写真展「写真家チェ・ゲバラが見た世界」のプレビューに出席した。
同写真展では、今年で没後50年を迎えるチェが撮影した写真、約240点が日本初公開される。1953年の第2回南米旅行にはじまり、67年にボリビアで処刑される前年のセルフポートレートまで、チェがファイダー越しに見た風景が並ぶ。59年に使節団団長として来日時に撮影された写真も含まれ、広島の原爆死没者慰霊碑を収めた2枚は、展示のハイライトのひとつとなっている。
キューバのチェ・ゲバラ研究所でコーディネーターを務めるカミーロ氏は、「チェ・ゲバラの自伝のような写真を歴史的事実に基づいた視点で見ると同時に、写真家チェ・ゲバラとしての美的センス、美学もご覧いただきたい」とあいさつした。
マスコミ向けの内覧会では、家族の写真を前に「父親として、私たちに愛情を注いでくれました。とても優しく、家族と一緒の時間を大切にする人でした」と振り返ったカミーロ氏。「純粋に自分の目で見たものを、奇をてらったりせずに撮影した」と写真家としてのチェを真摯に解説し、「私が特に好きな写真のひとつは、チェが工業大臣時代に視察した工場の写真です。趣味というだけでなく、調査レポートに写真を添えて提出していたようです」と明かした。
会場には、チェと共闘した日系人の生涯を描いた映画「エルネスト」(10月6日公開)のメガホンをとった阪本順治監督の姿もあり、「芸術家としての目線というのがありますね。革命家であり、アーティストであった」とコメント。広島で献花する市民の写真について、「献花の後にホテルから1人で抜け出して撮ったんだろう」と自身も支持する仮説に言及し、「何にでもレンズを向けていたチェが、広島ではカメラを手にできなかった、たった2枚しか撮らなかったという数の少なさに彼の性格を見た」と語った。
写真展「写真家チェ・ゲバラが見た世界」は、8月27日まで恵比寿ガーデンプレイス ザ・ガーデンルームで開催。
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