池上彰、マクドナルドの舞台裏を暴く「ファウンダー」に日米経済の違いを見た!
2017年7月26日 16:30
[映画.com ニュース] 大手ファストフードチェーン・マクドナルドの驚きの誕生秘話を描く「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」のトークイベントが7月25日に都内で開催され、ジャーナリストの池上彰氏が作品の見どころを解説した。
映画では、南カリフォルニアでハンバーガー店「マクドナルド」を経営するマック&ディック・マクドナルド兄弟から同店のフランチャイズ権を獲得し、世界最大級のファストフードチェーンへと成長させたレイ・クロックに焦点を当てる。1954年、米イリノイ州出身のしがないセールスマンだったクロック(マイケル・キートン)が、マクドナルド兄弟に取り入り、驚異的なバイタリティでチェーンを拡大させていく。「スパイダーマン ホームカミング」(8月11日公開)では悪役を演じるキートンが、利益のためには手段を選ばないクロックを怪演している。
池上氏は「ここまでやらないとこれだけの帝国を築けないのか、あるいはここまでアグレッシブな人だから帝国を築けたのか」とクロックのバイタリティに驚嘆したと明かし、クロックとマクドナルド兄弟の攻防に注目。「それぞれに共感できる。私個人は、マクドナルド兄弟の品質へのこだわりに共感した」とメニューをいたずらに増やすことなく、フランチャイズ化しても新メニューを厳しく禁じたマクドナルド兄弟の戦略を「“集中と選択”ですよね。自分たちの得意分野は何だろうと考えることで企業を再生させる」と評価する一方、「守ろうとするから成功しない」とも。
利益第一のクロックと品質第一のマクドナルド兄弟を比較し、「アメリカの資本主義って、こういう人たちがいるから発展したんだというのがわかる。アメリカはリスクを取るからこそ、発展してきた。対して日本はマクドナルド兄弟に共感しちゃう人がきっと多いから、デフレを突破できないんじゃないか、という見方もできる」と独自の見方を示した。
池上氏は「マクドナルドがなければ、世界中でハンバーガーを食べる文化がなかったかもしれない」と世界に与えた影響の大きさを語り、「『ファウンダー』というタイトルはすごい皮肉ですよね。創業者(ファウンダー)は誰か、という問題がある。マクドナルドというシステムを開発したのは兄弟だけど、巨大帝国にしたのはレイ・クロック」とクロックの功績についても言及。さらにクロックの内面に踏み込み、「(マクドナルドのノウハウを)パクってしまえばいいのに、彼(クロック)はマクドナルドでやろうとする。なぜなのか、その理由は最後に明かされる」とファンの期待をあおった。
「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」は、7月29日から全国公開。
フォトギャラリー
Amazonで関連商品を見る
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
芸能生活50年で“初”体験!
【無料】映画の面白さが何倍にもなる特別番組…貴重な瞬間を見逃すな!(提供:BS10 スターチャンネル)
ショウタイムセブン
【阿部寛がヤバすぎる】異常な主人公 VS イカれた爆弾テロ犯…衝撃のラスト6分、狂気の向こう側へ
提供:アスミック・エース
「アベンジャーズ」と関係するかもしれない“大事件”
【物語のカギは“日本”!?】このマーベル最新作は観るべきか、否か――?
提供:ディズニー
セプテンバー5
【“史上最悪”の事件を、全世界に生放送】こんな映像、観ていいのか?ショッキングな実話
提供:東和ピクチャーズ
次に観るべき“珠玉の衝撃作”
【余命わずかの親友から奇妙なお願い】「私が死ぬとき隣の部屋にいて」――魂に効く“最高傑作”更新
提供:ワーナー・ブラザース映画
激しく、心を揺さぶる超良作
【涙腺が危ない】切なすぎる物語…さらに脳がバグる映像美×極限の臨場感にド肝を抜かれる!
提供:ディズニー