是枝裕和監督、池松壮亮起用のきっかけを語る
2016年11月26日 14:30

[映画.com ニュース] 是枝裕和監督の最新作「海よりもまだ深く」のブルーレイ&DVD発売を記念し11月26日、是枝監督と出演した池松壮亮が、東京・渋谷のHMV&BOOKS TOKYOでトークショーを行った。
第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式出品された今作は、大人になりきれいない男と年老いた母を中心に、夢見ていた未来とは違う現在を生きる家族の姿をつづった人間ドラマ。是枝監督が9~28歳に住んでいた東京・清瀬市の旭が丘団地で撮影され、阿部寛と樹木希林が親子を演じたことでも話題を呼んだ。
是枝組に初参加した池松は、阿部が演じた売れない小説家・良多が自分に言い訳をしながら勤務する探偵事務所で相棒を組む町田役を務めている。是枝監督は、起用の経緯を「リクルートのマラソンのCMを見ていて、最後に振り向いて走るじゃないですか。『あっ、この子に会いたい』って思ったんです」と説明。「初耳です」と笑う池松は、最初に見た是枝監督作が何であったのか思い出せないくらい憧れの監督だったそうで、「俳優をやると決めた時点で、この人の作品に出なかったら嘘だ。この人の世界に呼ばれなかったら……って10代の頃に思った」と当時の胸中を明かした。
ブルーレイ&DVDの特典に、ハナレグミの歌う主題歌「深呼吸」のPVが封入されているが、池松扮する町田が父親に会いに行くという本編のスピンオフ作品で構成されている。是枝監督は、池松の魅力を「まあ、色っぽいよね。若いのに。決して自分の生理を超えて声を張ったりということは一切しないから、録音部がいつも首をひねっている。僕はそれでいいと思う。カメラに向かって芝居をしようとか、こざかしい事を一切しないから、芝居に嘘がない」と話す。一方の池松は、「『いつかこの人の作品に出る!』って勝手に準備をしていたのに、こざかしい嘘をついても仕方ありませんから」と一点を見据えながら、穏やかな口調で説いた。
今後についても、是枝監督は「もちろん僕はそのつもり」と再タッグに乗り気だ。「時代を象徴する俳優っているじゃないですか。僕らの世代であれば、永瀬正敏であり、浅野忠信。30代の監督にとっては、池松くんなんでしょうね。そこに割り込んでみようかな。50代の僕がこれだけ刺激を受けるんですから、相性は悪くないはず。ぜひまた一緒にやりたい」と語ると、女性層を中心に集まったファンから大きな拍手が沸き起こっていた。
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