修行僧コメディ「仁光の受難」監督、日本文化取り入れた理由は「下心だらけ」
2016年11月23日 17:30

[映画.com ニュース] 庭月野議啓監督の「仁光の受難」が11月23日、東京・有楽町朝日ホールで開催中の第17回東京フィルメックスのコンペティション部門で上映され、庭月野監督とキャストの辻岡正人、岩崎秀太、有元由妃乃が舞台挨拶とティーチインを行った。
バンクーバー国際映画祭と釜山国際映画祭で上映され好評を得た今作は、庭月野監督が4年をかけて製作した長編デビュー作。女性に異常なまでに好かれる修行僧の仁光は、煩悩を消すために旅に出る。ある寂れた村に辿り着くと、村長から男の精気を吸い取る「山女」という妖怪の討伐を頼まれる。
庭月野監督自身が手がけたアニメーションやVFXを多用し、コミカルで軽快なタッチで物語が展開する。庭月野監督は、「コンセプトは落語家が話すような怪談話。大人の昔話として楽しんでほしい」と観客に呼びかける。上映後のティーチインで、浮世絵風のアニメーションを取り入れたのは外国人の観客を意識してのことかと問われると「下心だらけです」ときっぱり。「侍を出しましたし、できたら忍者も入れたかった。北斎の絵も海外で興味を持ってもらえたらと思った」と明かす。その甲斐あってか、「とにかくいっぱい笑ってもらえた」と海外上映での反応を報告した。

「少しのずれや傾きが気になる構図マニア。絵作りや画角にはこだわった」と、映像作りの手法について語り、マンガ、小説、アニメ、ゲームなど映画以外のジャンルからインスピレーションを受けることが多いという。「小説では京極夏彦さんに影響を受けていますし、話の流れをぶった切るようなカット割はアニメの手法」と説明した。
主人公の仁光を演じた辻岡は「普段モテない私が映画の中ではモテまくるというなかなかない経験をしました。でも本当はモテないんです。はじめに謝っておきます!」と土下座のパフォーマンスで観客を笑わせた。浪人役の岩崎は、本作のために10キロ減量し、撮影中はゼリー飲料だけで過ごしていたとストイックな役作りを明かし、有元は「字幕や通訳も担当し、撮影後も思い入れの深い作品になった」と作品への愛着を語った。
第17回東京フィルメックスは、11月27日まで東京・有楽町朝日ホールほかで開催。
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