黒沢清監督、「ダゲレオタイプの女」幽霊シーンの裏話を披露
2016年10月22日 16:45
「岸辺の旅」で2015年・第65回カンヌ映画祭ある視点部門監督賞を受賞した黒沢監督が、オール外国人キャスト、全編フランス語で撮りあげた初の海外作品。写真家の弟子として働き始めた主人公ジャンは、長時間にわたって拘束器具に固定され、世界最古の写真撮影方法「ダゲレオタイプ」の被写体となった写真家の娘マリーを救おうとするが……。閉鎖された屋敷を舞台に、 ダゲレオタイプが引き寄せる愛と死を描いた。
黒沢監督は「現代のフランス映画ではありますが、日本人が撮っていますので、何か社会問題を鋭く扱ったりはしておりません。むしろ、もっと普遍的な映画そのものに根ざした仕上がりになっていればうれしい」とキャリア初となった挑戦を振り返り、「国籍や時代にとらわれない、こんな映画もアリだなと自然に楽しんでもらえれば」とアピールした。
屋敷の温室に幽霊が現れるシーンについては、「CGは一切使わず、少しハイスピードで撮影することで、幽霊の動きがゆっくりになり、非現実的な雰囲気を演出した」といい、「特にこだわったのは照明ですね。普通は怖がらせるために、画面の暗さを強調したり、不気味な影が出るように下から光を当てたりするんですが、今回は全体を明るくした。見ようによっては絵画に見えるし、どこにも影がないので一種の違和感が表現できた」と説明していた。
また、キャストに加えて、助監督らスタッフもオーディションで選出するフランス映画界のしきたりや、ロケを行った個人所有の古い屋敷を3カ月以上かけて見つけたエピソードを披露。観客は熱心に聞き入っていた。「ダゲレオタイプの女」は公開中。
フォトギャラリー
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド
【本作は観るべきか、否か?】独自調査で判明、新「アベンジャーズ」と関係するかもしれない6の事件
提供:ディズニー
セプテンバー5
【“史上最悪”の事件を、全世界に生放送】こんな映像、観ていいのか…!? 不適切報道では…?衝撃実話
提供:東和ピクチャーズ
ザ・ルーム・ネクスト・ドア
【私が“死ぬとき”を、見届けて】あなたならどうする――? 魂に効く珠玉の衝撃作
提供:ワーナー・ブラザース映画
君の忘れ方
【結婚間近の恋人が、事故で死んだ】大切な人を失った悲しみと、どう向き合えばいいのか?
提供:ラビットハウス
海の沈黙
【命を燃やす“狂気めいた演技”に、言葉を失う】鬼気迫る、直視できない壮絶さに、我を忘れる
提供:JCOM株式会社
サンセット・サンライズ
【面白さハンパねえ!】菅田将暉×岸善幸監督×宮藤官九郎! 抱腹絶倒、空腹爆裂の激推し作!
提供:ワーナー・ブラザース映画
激しく、心を揺さぶる超良作
【開始20分で“涙腺決壊”】脳がバグる映像美、極限の臨場感にド肝を抜かれた
提供:ディズニー