松坂桃李が“銭湯店主”オダギリジョーに弟子入り？「湯を沸かすほどの熱い愛」メイキング映像公開

店主の一浩（オダギリ）が1年前に失踪して以来、休業状態の銭湯「幸の湯」。女手一つで家計を支え、一人娘の安澄（杉咲）を育てる一浩の妻・双葉（宮沢）は、末期がんで残り2カ月の命と宣告されてしまう。失意に負けず一念発起した双葉は、一浩を連れ戻し、学校でいじめを受けている安澄を独り立ちさせ、家族の成長を促していく。松坂は、双葉が旅行中に出会うヒッチハイカーの青年・拓海に扮している。

拓海は、双葉と知り合ったのちに「幸の湯」を訪れ、住み込みで働き始める。公開されたのは、一浩がまきをくべる拓海の様子を見にやってくるシーンの撮影風景。撮影は栃木県・足利市に実在する銭湯「花の湯」で行われ、Tシャツをまくり上げ、手際よくまきをくべていく松坂の姿や、オダギリのひょうひょうとした演技を確認できる。「俺がいなくても全然大丈夫だな。安心してパチンコできるわ」（一浩）、「言いつけますよ」（拓海）というユーモラスなやりとりやオダギリと松坂の立ち振る舞いからは、作品全体に流れる温かなトーンが感じられる。

本作で商業映画デビューを果たした中野量太監督は「炉の前は想像よりもはるかに熱く、カメラマンがのぼせてしまうほどだった」と撮影時を振り返る。「オダギリさん、松坂さんは2人とも、子どもの火遊びではないけれど、火をたくのがとても楽しそうで、（火をたくのは）人間の本能なのか、演技指導はほとんどなく自然な芝居ができていた」と語っている。

「湯を沸かすほどの熱い愛」は、10月29日から全国公開。