日活ロマンポルノ新作「風に濡れた女」が、ロカルノ映画祭若手審査員賞
2016年8月15日 12:59
[映画.com ニュース] 第69回ロカルノ映画祭の国際コンペティション部門に出品された、日活ロマンポルノ新作の塩田明彦監督「風に濡れた女」が、8月13日(現地時間)の授賞式で「若手審査員賞」の第3位に選ばれた。
28年ぶりに復活するロマンポルノをスイスでお披露目した塩田監督は、「たとえ低予算の成人映画であろうとも、作り手の心意気次第では、世界に通じる映画を作れること、娯楽映画でありながら同時に芸術映画ともなりうることを『風に濡れた女』は証明することができました。それを何より嬉しく、誇りに思います。そして、今回の若手審査員の方々の多くは20代前半の女性たちで、(ロマンポルノ作品として作られた本作が)そうした方々からの支持を得られたことは、今後の大きな自信となります」と入賞の喜びを語った。
「風に濡れた女」は日活の成人映画レーベル「ロマンポルノ」の45周年を記念し、気鋭の映画監督たちが新作ロマンポルノを手がける「日活ロマンポルノリブートプロジェクト」の1作。「甘い鞭」の間宮夕貴と「愛のむきだし」の永岡佑が主演を務め、欲望に純粋な女と無欲な男が繰り広げる恋の駆け引きを軽妙なタッチで描き出す。
映画祭ディレクターのカルロ・シャトリアンは「日活ロマンポルノという、日本の特別なジャンルに敬意を表したい」と語り、「『風に濡れた女』は、しっかりとした物語性があり、人生に必要不可欠な要素であるユーモアとアイロニーが描かれている」とコメントした。
「風に濡れた女」は、2016年冬新宿武蔵野館ほかで順次公開。