ロカルノ映画祭若手審査員・最優秀作品賞受賞「バンコクナイツ」2017年2月公開決定!
2016年8月14日 13:00

[映画.com ニュース]第69回ロカルノ映画祭の国際コンペティション部門に出品された、「空族」の富田克也監督最新作「バンコクナイツ」が、10代の若者が選ぶ「若手審査員・最優秀作品賞(Junior Jury Award)」を8月13日(現地時間)受賞し、2017年2月下旬の劇場公開が発表された。
1946年から始まった同映画祭は、スイス南部のティチーノ州ロカルノで毎年8月に開かれる国際映画製作者連盟公認の国際映画祭。これまでにペドロ・コスタやジャ・ジャンクーら気鋭の映画監督を輩出してきた。富田監督は「サウダーヂ」(2011)で独立批評家連盟特別賞を受賞している。若手審査員・最優秀作品賞の日本映画の受賞は、2013年の青山真治監督「共喰い」以来で、 現地で授賞式に参加した富田監督は「映画は、時代によって評価も変わっていくものだと思います。今のみずみずしい若い人たちの感覚がこの映画を引き寄せてくれた、ということは非常に我々にとって心強いです。一番嬉しいことかもしれません。 この先、『バンコクナイツ』の評価は若い人たちで、盛り立てていってもらえたら、と思います」と喜びを語った。

構想期間10年をかけた「バンコクナイツ」は、東南アジアに色濃く残るベトナム戦争の傷跡を背景に、タイのバンコクに実在する日本人専門の繁華街タニヤ通りを訪れる日本人たちと、タイ人女性たちが織り成す、失われた桃源郷(ユートピア)を探す物語を描くもの。日本・フランス・タイ・ラオス共同製作作品で、テーマは、 “娼婦・楽園・植民地”。バンコクから、イサーン(タイ東北地方)、そして秘境ラオスへの、総移動距離 4000キロメートルを超える撮影に挑んだ。共同脚本は空族の相澤虎之助、撮影はスタジオ石(from stillichimiya)。
「バンコクナイツ」は2017年2月下旬からテアトル新宿で公開。
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