佐村河内守氏追ったドキュメンタリー監督・森達也「気付けば助けられる人がたくさんいる」
2016年6月4日 14:45

[映画.com ニュース] ゴーストライター騒動で話題となった佐村河内守氏を追ったドキュメンタリー「FAKE」が6月4日、全国2館で封切られ、森達也監督が東京・渋谷のユーロスペースで舞台挨拶に立った。一番乗りの観客は午前6時30分から並んでいたそうで、森監督は注目度の高さに感慨の面持ちで思いのたけを語った。
オウム真理教を題材にした「A」「A2」で手腕を振るった森監督が、佐村河内氏の自宅で取材を敢行し、メディアのインタビューに応じる姿などを記録した。森監督は、「(舞台挨拶は)上映後にするのが普通なのかもしれません、特にドキュメンタリーの場合は。でもこの作品は、上映後は僕はみなさんの前に立ちたくないんです。見てくれれば理油がわかるんじゃないかな」と説明。そして「佐村河内守はマンションの一室で、恐らくイスに座ってボーッとしていると思います。これからもずっとそうしている。それを思い出してください」と語りかけ、「そういう人がいっぱいいます。日本だけでも助けを求めている人、苦しんでいる人、もがいている人。僕らがちょっと気付けば助けられる人がたくさんいる。日本だけでなくて、世界のいろいろなところで苦しんでいる。僕は世界の人々のために映画を作ってはいません。これは僕のエゴイズム、表現欲です。でも、そういう副作用が生まれたらうれしい」と胸の内を明かした。
「A2」以来、約15年ぶりに単独メガホンをとった森監督は、「年が年なのでもう映画は作れないだろうと諦めていたけれど、作りました。映画館に帰ってこられたことが一番うれしいです」と吐露。前2作の公開当時を振り返り「 初日はそこそこだけどとても盛況とは言い難い動員で、帰り道駅を歩きながら爆弾を仕掛けたくなりましたね。10分移動するだけでものすごいものが見られるのに、どうして見にきてくれないんだろうと思っていました」とブラックジョークを飛ばした。
この日、森監督の呼びかけにより急きょ、橋本佳子プロデューサーも登壇。初日の様子を佐村河内氏に報告したそうで、「佐村河内さんは暗い部屋の中で今日も一人でした。佐村河内さんは電話ができないので、いつもメールでやり取りしています。この映画で、また自分たちご夫婦がどうなるのかということをすごく心配していました。とにかく、大勢の方に見ていただきたい」と話していた。
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