河瀬直美監督が斎藤工、中村優子、村上虹郎出演の短編作品を東大寺でお披露目!
2016年3月29日 12:00

[映画.com ニュース]日中韓の文化交流プロジェクト「東アジア文化都市2016 奈良市」オープニングイベントが3月26日、東大寺で開催され、3カ国を代表する映画監督による映像交流プロジェクトに参加した河瀬直美監督、ジャ・ジャンクー監督、オ・ミョル監督がそれぞれの短編作品をプレミア上映した。河瀬監督の作品に出演した、斎藤工、中村優子、村上虹郎、ジャ監督の作品に出演したチャオ・タオも舞台挨拶に参加した。
映像交流プロジェクトは、奈良市と中国・寧波市、韓国・済州特別自治道の、それぞれの街の魅力を映像を通じて発信する試み。河瀬監督の「RESPECT」は、一人は目が見えず、一人は耳が聞こえず、一人は話すことのできない3人の男女が、お互いを理解しあうために何が必要なのかを問いかける作品だ。
撮影のとあるシーンは、志賀直哉が「暗夜行路」を執筆した茶室で行われたそうで、河瀬監督は「茶室の掛け軸に『和をもって尊しとなす』と聖徳太子の言葉が書かれていたんです。図らずも私たちが撮ろうとしていることが掛け軸に書かれていて、すごいメッセージがあったと思った。また、それを書かれたのが東大寺次期別当の狹川普文さんのお父様だとお聞きした。大仏様のお膝元で暮らしている私たちが作った映像で、このような形で『和をもって尊しとなす』が残ったということは宝物のよう」と述懐した。
目の見えない青年を演じた斎藤は、本作の「テーマの深さに驚いた」という。撮影の集合時間よりも早い時間に、朝日を撮りたいという河瀬監督からのリクエストを受け取ったエピソードを明かし、「河瀬さんは心のアンテナで物語をつむいでいくのが、とても自然なこと。普段すべて準備されているシステムの中で、僕は自分の職業をまっとうしているのも事実ですが、同時に、心に寄り添って作品を作ると、より心の通う作品になるんだなと思いました」と初の河瀬組参加を振り返った。
最後に、河瀬監督は「日中韓、決してすべてがスムーズにいっているわけではない関係性の中で、文化を通して私たちの心がつながっていく、そして東アジアから真の豊かさを発信できるようなものを、真摯に向き合って作っていきたい」と観客に向け語りかけた。
ジャ監督の「再見 GOOD BYE」は、寧波の湿地で別れを告げる男女2人の姿を鳥の目線で俯瞰した作品で、ドローンで撮影した。オ監督「HAENYEO(ヘニョ)」は、済州の海でタコ漁を行う高齢の海女(ヘニョ)の姿を映した作品。
「東アジア文化都市2016 奈良市」では、現代美術家の蔡國強氏らが参加する「船を作る」プロジェクトをはじめ、「舞台芸術」「美術」「食」を軸にしたアジア諸地域の文化的共通性を確認するさまざまなプログラムが行われる。
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