藤原竜也&有村架純に共通する“余白”という役へのアプローチ
2016年3月23日 06:00

[映画.com ニュース]全国3000店の書店員が選ぶ昨年の「コレ読んで漫画RANKING」で1位に輝いた「僕だけがいない街」が、藤原竜也と有村架純の初共演で映画化された。時間が巻き戻る「リバイバル」という現象に巻き込まれ無実の罪を着せられた主人公と、その無実を信じ背中を押すヒロイン。撮影を通じてそれぞれのキャラクターを構築し、刺激し合ったことによって、いまだ連載中の人気原作がオリジナリティあふれる新感覚のミステリーに昇華した。
藤原が「僕だけがいない街」で演じた悟は、リバイバルによってある節目の時点まで時間をさかのぼれる力を持つ。出演に際しては、有村の存在も決め手のひとつになったようだ。悟はリバイバルに悩み他人とは積極的に接しないが、その心を開かせようとするのが有村扮する愛梨。撮影現場でも、背中を押してもらったと感謝を惜しまない。
「彼女がそっと手を差し伸べてくれて突っ走っていくわけだから、僕が引っ張られたようで得した感じ。架純ちゃんの現場での居方がすごくナチュラルだったので、僕の役としては普通にそこにいればいいという解釈でやっていました」
一方の有村は、愛梨のバックボーンを思い描きながら、平川雄一朗監督と綿密に意見を重ねながらの演技。その際、いかに自然な形で悟に寄り添えるかを常に意識していたという。
「悟にどれだけ好奇心を持てるかが絶対に大事だなと思ったので、悟にとにかく興味を持つということをすごく大切にしていました。愛梨は人の心にすっと入り込める女の子で、そうしようとしちゃうとただのうっとうしい子になってしまうから、微妙なさじ加減が難しい役。だから監督とは常々、このシーンはどうしましょうかと話し合ってやっていました」
そう。2人とも役へのアプローチにある程度の“余白”を持たせ、撮影現場の空気感、互いの呼吸などで役を深めていった。クランクインから数日は台風の影響で“待ち時間”が多くとれたこともプラスに転じたようだ。
有村「監督が、愛梨をどういう女の子にすれば見てくださる皆さんの中に残ってくれるかということをすごく考えてくださって、一緒に現場でつくり上げた感覚です」
藤原「僕は割とスロースターターなところがあるので、現場に入って監督と架純ちゃんとけっこう話して、こんな感じでいこうとか、ゆっくり撮っていきましょうというような、自然な流れでやっていきましたね」
実に親密な関係性がうかがえる。言葉にするのは難しいだろうが、この共演が2人に大きな糧をもたらしたのは間違いないようだ。
藤原「意識なく得たものは大きかったと思うし、僕にとって何が大事かといったら出会い。それが、この仕事をやり続けている理由だと思うんですね。出会いが次に進めさせてくれる、財産になるというか影響される部分はあると思います」
有村「それはすごくあると思います。またこの方と仕事をしたい、だからまた共演できるように頑張ろうとか、この監督の作品に出てみたいというのはありますね」
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