黒木華は“昭和の最先端を走る女優”?岩井俊二監督がその魅力を絶賛
2016年3月16日 19:40
[映画.com ニュース] 女優・黒木華が映画単独初主演を飾った岩井俊二監督作「リップヴァンウィンクルの花嫁」の完成披露試写会が3月16日、東京・新宿バルト9で行われ、2人が舞台挨拶に出席。高校時代に鑑賞した「リリイ・シュシュのすべて」に強い影響を受けたという黒木は、岩井組に参加した日々を「今でも、苦しいことやへこむことがあったら見たりします。岩井監督の映画に出られるとは思いもしなかったので、幸せでした」と笑顔で振り返った。
映画は、派遣教員の七海がSNSで知り合った鉄也と結婚することになり、親族が少ないために「なんでも屋」の安室に結婚式の代理出席を依頼して式を挙げる。しかし新婚早々、鉄也の浮気が発覚。さらに追い討ちをかけるような仕打ちを受け、失意の底に沈む七海に、安室は月給100万円のメイド業を紹介する。
日本アカデミー賞で最優秀助演女優賞を2年連続受賞するなど、その存在感が高く評価されている黒木。岩井監督は、今作が先行公開されている台湾で取材を受けた時のことに触れ、「『黒木華さんは非常に昭和の雰囲気を持った女優さん』だと言われて、『昭和の意味がわかるんですか』と日本の年号まで知っている台湾の方々の、愛や知識の深さに驚いた」と明かした。
岩井監督自身は「僕としては、華さんは一番現代的な女優だと思う」と述べ、「ハリウッドで売れる女優さんは非常に多彩になってきていて、昔はストレートなモデル風が主流だったのが、今は民族的な風ぼうの女優さんも出てきている。だから、華さんは最も現代的な“昭和の最先端を走る女優”だと勝手に思っています」と黒木の素朴な魅力を絶賛。しかし、黒木が「昭和の最先端。平成じゃないんですか?」と首をかしげると、岩井監督は苦笑しながら「昭和って言った? 平成の間違いです」と言い間違いを訂正していた。
また、3月14日に26歳の誕生日を迎えた黒木に、岩井監督から誕生日プレゼントが贈られた。「東京喰種トーキョーグール」の作者・石田スイ氏が描き下ろしたイラストを手渡され、黒木は「すごい嬉しいです。もうちょっとずつ、頑張ろうと思います」と決意新た。岩井監督も、「今までと変わらず、地道に頑張ってください」とエールを送っていた。
「リップヴァンウィンクルの花嫁」は綾野剛、Coccoらが共演。日本では3月26日に公開される。