橋本環奈、ひたむきだからこそ想像のつかない未来予想図
2016年3月6日 12:00

[映画.com ニュース] 映画ヒロインの“大名跡”を継承する覚悟。橋本環奈はその重圧と闘いながら、「セーラー服と機関銃 卒業」で女優としての本格的な一歩を踏み出した。ひたむきに役と向き合い、がむしゃらに駆け抜けた16歳の夏は、橋本ならではの目高組4代目組長・星泉として結実した。
「快感」の決めゼリフで知られ、薬師丸ひろ子の人気を不動のものにした「セーラー服と機関銃」から35年。映画初主演の橋本には驚き、喜び、期待とともに当然プレッシャーものしかかってくる。
「すごくメモリアルな作品で、薬師丸ひろ子さんがやられていたことももちろん知っていました。その後を描くということで、うれしかったしワクワクしましたね。同時に言葉では表せないくらいのプレッシャーもありましたし、撮影が近づくにつれて日に日に増していく感じでした」
亡き伯父から目高組を引き継ぎ、敵対組織に乗り込み敵をとった星泉。その後、組を解散させ普通の高校生活を送っていたが、都市開発を隠れみのに街を乗っ取ろうとする堀内組に怒りが再燃し、組を復活させる決意をする。クランクイン前の約2カ月、前田弘二監督の下で徹底的なリハーサルが行われた。
「役づくりは、リハーサルが一番の主になりました。本当にたくさんのことに挑戦できたのは良かったと思います。今思えば、180度逆のことをやっていたんじゃないかと思うくらい、いろいろなパターンを試しました」
いざ撮影がスタートすれば、腹をくくるしかない。しかも、首を絞められて宙づりにされたり、爆破に巻き込まれたりと体力的にもハードなシーンも盛り込まれている。
「1シーン1シーン、緊張していたと思いますけれど、撮影に入ってしまえば代わる人はいないわけですから、そんなこと考えてもしようがないよなとも思っていました」
そして、クライマックスでは間違いなく橋本環奈としての星泉がきつ立していた。
「自分らしい星泉をつくるというのは有言実行できたのかな……。明確にこれというものは思いつかないんですけれど、泉の根底にある強さや堂々としたところ……。象徴的なのは、(堀内組に)乗り込んで機関銃を撃った後に、(堀内組の)安井さんに自分が好きなようにやっているだけじゃないかと言われると分からなくなるけれど、伯父さんが残した街を悪から守りたい一心だったと思うんです。それが自分らしさ、自分らしい星泉につながったんだと思います」
高校を卒業する泉に対し、橋本は女優としては“新入生”だ。その他の活動も含め多忙な日々は変わりないが、女優業にもますますどん欲になったことは明らかだ。
「この映画を機に女優としての第一歩を踏ませていただいたという気持ちはすごく強い。だからこそ、まだ見たことのない自分の一面を見たいし、いろいろな役に挑戦したいんです。私は死ぬまでこの仕事をしていたい気持ちが強くて、誰も想像できないような私の未来が築き上げられていければいいなと思っています」
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