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「完全なるチェックメイト」の“神の一手”がどれだけすごいのか日本王者に聞いてみた!

2015年12月24日 12:00

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日本チェス界の若きホープ・小島慎也(写真左)
日本チェス界の若きホープ・小島慎也(写真左)
(C)2014 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved. Photo Credit:Tony Rivetti Jr.

[映画.com ニュース] チェス日本王者・小島慎也選手が、トビー・マグワイア主演で実在のチェス全米王者ボビー・フィッシャーを描いた「完全なるチェックメイト」を鑑賞し、プロから見たフィッシャーの魅力とすごみを映画.comに語った。

映画は、米ソによる東西冷戦真っただ中の1972年、14歳でチェスの全米チャンピオンとなったボビー・フィッシャー(マグワイア)が、チェス最強国ソ連の絶対王者ボリス・スパスキー(リーブ・シュレイバー)に挑んだ全24局に及ぶ世界王者決定戦の模様を中心に、エキセントリックなフィッシャーのキャラクターにフォーカス。フィッシャーが“神の一手”と呼ばれる奇策を繰り出した運命の決戦はもとより、“変人”と呼ばれた人物像に切り込む内容となっている。

88年生まれの小島は、16歳で第38回全日本チェス選手権全国大会に優勝。今年の2月には、日本人プレイヤーとして2人目となるインターナショナル・マスターのタイトルを獲得しており、日本のチェス界を背負って立つ存在だ。そんな若き天才は、映画を見たことで「フィッシャーの功績と、存在の大きさを改めて実感することができました」と語る。「現代のトッププレイヤーの多くもフィッシャーに憧れ、何10年も前の彼のゲーム(棋譜)を並べて勉強しています。本作での再現度の高さやフィッシャーの生きざまの描かれ方から、アメリカという国が持つフィッシャーへの誇りや情熱を強く感じましたね」。

小島によれば、フィッシャーの選手としての魅力はなんといっても攻めのプレイスタイルにあると言う。「フィッシャーは基本を高いレベルでこなしつつ攻撃的にプレイし、時に誰も思いつかない独創的なアイデアを出して、多くの強豪を打ち破ってきました。56年に当時13歳のフィッシャーが指したゲームは、非常に大胆な“駒捨て”で有名になり、20世紀最高のゲームのひとつに挙げられています」。

そんなフィッシャーの真骨頂が最大限発揮されたのが、世界王者決定戦の第3局で披露された“神の一手”。「一見すると悪い点ばかりが目につき、初心者が指した手のように見えます」と意外な言葉を発した小島は、その一手はあくまでプロローグに過ぎず、「実際には深い構想に基づいており、隠された手の良さをその後の手で引き出していく」のだと指摘する。「たった一手の存在ではなく、それを生かす構想と正確な手を続ける技術、さらには大舞台での重要なゲームでリスクある手を実行するフィッシャーの大胆さ、勝利を熱望する姿勢こそが、真に称賛されるべきものでしょう」。

「一介のアマチュアが遊びのゲームの同じポジションで同じ手を指しても、その良さを活かせなければ、神の一手にはなりえませんね」と弱肉強食のプロの世界を知る人物ならではの言葉で締めた小島は、「僕もいつか、見る人誰しもを驚かせ、どこで誰に見せても誇ることができる手やゲームを作り出したいですね」とはるか先を見据えていた。

完全なるチェックメイト」は、トム・クルーズ主演「アウトロー」の続編も控えるエドワード・ズウィック監督がメガホン。12月25日から全国公開。

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