大女優・有馬稲子「ハッピーエンドの選び方」3回観賞し「本当にいい映画」
2015年12月17日 17:00

[映画.com ニュース]第71回ベネチア国際映画祭で観客賞を受賞したイスラエル映画「ハッピーエンドの選び方」のトークイベントが12月16日、東京・シネスイッチ銀座で行われ、女優の有馬稲子が映画評論家で映画監督の樋口尚文氏と本作の魅力を語った。
尊厳死を題材にした本作は、イスラエル・エルサレムの老人ホームを舞台に、発明好きな老人ヨヘスケル(ゼーブ・リバシュ)が、親友の頼みで発明した「自らスイッチを押して苦しまずに最期を迎える装置」が巻き起こす騒動を描く。コミカルなタッチながら、ヨヘスケルと認知症の兆候が表れた妻レバーナ(レバーナ・フィンケルシュタイン)の関係を中心に、死への向き合い方を問いかける濃密な内容となっている。
小津安二郎監督の「東京暮色」(1957)などで知られる有馬は、昭和を代表する名女優のひとり。本作をすでに3回鑑賞したと明かし「本当にいい映画。誰でもその目にあっちゃう中で、どういう死に方をするか。笑いどころもありますし、色々なところで感心しました。切ないけどおかしい。監督のうまさなんでしょうね」と絶賛した。
中でも主演のリバシュの演技には感銘を受けたそうで「ファンになっちゃった。本当に会いたい。結婚してもいい」とすっかりメロメロ。あふれんばかりの愛を熱っぽく語り、客席からは笑い声が上がるなど和やかなムードに包まれた。一方の樋口氏は、同じ老夫婦の愛情を描き第85回アカデミー賞で外国語映画賞に輝いた「愛、アムール」(12)を引き合いに出しながら、コミカルなシーンがちりばめられた本作のバランスの良さを指摘した。
「延命治療はしないと決めているけれど、きっと思うように死ねないのでしょうね。映画のような装置があるといいなあ」と率直に語った有馬は、今年の9月5日に95歳で死去した原節子さんについても言及。「『東京暮色』の撮影でご一緒した際は、全世界のどんな女優さんよりも綺麗だと思った。(緊張のあまり)ろくに声もかけられませんでした。95歳とお聞きして、大変な生命力だなと(思った)。充分に映画(人生)を満喫なさったと思います」としみじみと語った。
「ハッピーエンドの選び方」は、公開中。
フォトギャラリー
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
映画ラストマン FIRST LOVE
「ドラマの映画化か~」と何気なくつぶやいたら後輩から激ギレされた話「これ超面白いですから!!」
提供:松竹
筋肉・秒殺・脱獄・名作でストレス即・爆・散!!
【全部無料の神企画】最強映画フェスで自分を劇的チェンジ!! 1年の疲れを吹き飛ばそう!!
提供:BS12
“愛と性”を語ることは“生きる”を語ること
【今年最後に観るべき邦画】なじみの娼婦、偶然出会った女子大生との情事。乾いた日常に強烈な一滴を。
提供:ハピネットファントム・スタジオ
こんなに面白かったのか――!!
【シリーズ完全初見で最新作を観たら…】「早く教えてほしかった…」「歴史を変える傑作」「号泣」
提供:ディズニー
映画を500円で観よう
【2000円が500円に】知らないとめっっっっっっっちゃ損 絶対に読んでから観に行って!
提供:KDDI
今年最大級に切なく、驚き、涙が流れた――
双子の弟が亡くなった。僕は、弟の恋人のために“弟のフリ”をした。
提供:アスミック・エース
ズートピア2
【最速レビュー】「前作こえた面白さ」「ご褒美みたいな映画」「最高の続編」「全員みて」
提供:ディズニー