ベネチア映画祭観客賞受賞作「ハッピーエンドの選び方」冒頭4分映像公開!

2015年11月18日 12:00


発明好きの老人に、思わぬ試練が訪れる
発明好きの老人に、思わぬ試練が訪れる

[映画.com ニュース] 第71回ベネチア国際映画祭で観客賞を受賞したイスラエル映画「ハッピーエンドの選び方」の冒頭4分間の映像が、このほど公開された。

舞台は、イスラエル・エルサレムの老人ホーム。発明が趣味のヨヘスケル(ゼーブ・リバシュ)は、親友の頼みを聞き、自らスイッチを押して苦しまずに最期を迎える装置を発明する。その発明が話題となり、ヨヘスケルのもとには依頼が殺到。予想外の事態にヨヘスケルが困惑するなか、共にホームで暮らす妻レバーナ(レバーナ・フィンケルシュタイン)に認知症の兆候が表れ、夫婦は人生の岐路に立たされる。

映像は、ヨヘスケルが、自ら発明した“神様と話せる電話機”を使って誰かに電話をかけるシーンから始まる。その相手は、ガンが再発して苦しむ友人のゼルダ。ヨヘスケルは“神様”のふりをしてゼルダを励ますが、不謹慎と感じたレバーナに「からかわないで」と受話器を取り上げられてしまう。それでもヨヘスケルは受話器を取り返し「お前の資料を見た。天国コースだよ。だが空きがなくてな。そっちで治療を続けてくれ」とゼルダにエールを送り、レバーナがそんなお人よしの夫を見守る姿が描かれる。

ヨヘスケルが真剣な表情で「心を強く持ってあきらめてはいけない」とゼルダに語りかける姿や、独身のゼルダに「ご主人が天国から『よろしく』と」とうっかり発言してしまい、慌てて「またかけ直す」とトイレに退散するといったほほ笑ましい場面も映し出され、病に向き合う老人の苦しみと、作品が持つコメディ性の両方を感じられる内容となっている。なお、シャロン・マイモン監督と共同でメガホンをとったタル・グラニット監督によれば「(ヨヘスケルがトイレに行くシーンは)『神がお隠れになる』という意味でもあるのです。この作品では神は隠れていていない=自分で選択して決めるということです」といったメッセージが込められているそうだ。

ハッピーエンドの選び方」は、11月28日から全国公開。

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