東洋人初のノルウェー国立バレエ団のプリンシパル・西野麻衣子、産後復帰を支えたのは家族の絆
2015年11月30日 19:30

[映画.com ニュース] 東洋人で初めてノルウェー国立バレエ団のプリンシパルとなったバレエダンサーの西野麻衣子を追ったドキュメンタリー「Maiko ふたたびの白鳥」の特別記者会見が11月30日、東京・港区のノルウェー王国大使館で開催。本作の主人公である西野をはじめ、実母・西野衣津栄さん、ノルウェー王国大使館参事官のスノーフリッド・B・エムテルードが出席した。
映画は、25歳でノルウェー国立バレエ団のプリンシパルに抜てきされ、ノルウェーで芸術活動に貢献した人に贈られる「ノルウェー評論文化賞」を受賞したバレエダンサーの西野麻衣子が、妊娠、出産を経て、再びプリンシパルに復帰する姿をカメラに収めたドキュメンタリー作。
西野のバレエダンサーとしてのキャリアは、15歳で日本を離れ、名門ロイヤルバレエスクールに留学したところから本格的に始まる。同スクールのあるイギリスを離れ、ノルウェーでキャリアを築こうと思った理由を、西野は「ドイツ、ヨーロッパのオーディションに行ったが、ノルウェーには行ったに瞬間惹かれるものがあった」と明かす。その具体例を問われると、「ノルウェーのバレエは、クラシックとコンテンポラリーの両方のレパートリーが素晴らしい」「福祉などのケアが行き届いている点にも惹かれた」と説明。そのうえで、「(ノルウェー国立バレエ団の)オーディションに合格したのは嬉しいだけではなく、とてもエキサイティングなニュースだった」と振り返った。
その後、西野は同バレエ団のプリンシパルとして、主演舞台も目白押しの華々しい活躍を見せる。そんなキャリア絶頂のなか周囲に妊娠を告げるが、本人はダンサーとしての未来に不安はなかったという。「子どもが出来たことを理由にしたくないので、産む前の自分に戻りたいと思っていた」。事実、母になって芽生えたのは「子どもが出来たからバレリーナとして成長したい」という“ダンサーとしての意欲”だったそうで、「子どもができてから、すごく忙しくなった。子育てをしながら、体のメンテナンスをするのはすごく大変だけど、以前より強い充実感を覚える。母として舞台に立てることが嬉しい!」と力強い笑顔を見せた。
西野が復帰作に選んだ演目「白鳥の湖」のプリンシパルは、1人2役を演じ分け、連続32回転の大技が組み込まれている難役。西野は、このキャリア最大の挑戦を支えたのは、ワーキングウーマンを支援するノルウェーという国の制度と、家族の助けだったと告白する。「ノルウェーの男性はとにかく優しく、男女平等の国。男性も育児休暇を3カ月とらなければならない。そうやって国が母親、父親になることをサポートしてくれる」。オペラハウスの芸術監督を務める西野の夫・ニコラスは、妻の復帰にサポートを惜しまなかったそうで「主人は、3カ月プラス5カ月の育児休暇を取ってくれた」と述懐。「カムバックできた自信は主人からもらった」と感慨深げに語った。
「Maiko ふたたびの白鳥」は2016年2月中旬から東京・ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国で順次公開。
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