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ツァイ・ミンリャン、黒澤明スクリプター野上氏は「映画の美学の基礎を持っている方」と最敬礼

2015年11月28日 14:02

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(左から)野上照代氏、ツァイ・ミンリャン、リー・カンション
(左から)野上照代氏、ツァイ・ミンリャン、リー・カンション

[映画.com ニュース] ツァイ・ミンリャン監督の新作短編「秋日」上映イベントが11月27日東京・台湾文化センターであり、ツァイ監督、リー・カンション野上照代氏がトークを行った。

黒澤明監督作品のスクリプターを務めていた野上照代氏を映した作品で、野上氏行きつけの喫茶店で、野上氏が翻訳家の寺尾次郎氏らと井伏鱒二の作品について語る模様が映像なしで黒い画面のまま展開。その間に、野上氏が昨年の東京フィルメックスで上映されたツァイ監督の「西遊」を見る姿が挟まれ、最後に東宝スタジオの外でリー・カンションとベンチに座って佇む様子をとらえた。

ツァイ監督は、2~3年前に20年来の付き合いがある野上氏を撮りたいとふと思ったそうで「この作品は彼女を描いた絵画」と説明。「野上さんの声を撮りたかったのです。編集まで何を話しているかわかりませんでしたが、後で翻訳して、文学のある時代、物を作っていた時代を生きていた人の言葉で、とても深い内容があった。私は昔の(野上氏が現役時代の)日本の映画から多くを学んだので、この作品を日本に捧げたい」と語った。

野上氏は「シャオカン(リー・カンションの愛称)と撮影できたから喜びましょう」と謙遜しながら、「ツァイさんは観客のことを考えてないの。(カットが)長くて、それを売り物にしてる。人の迷惑をかえりみずですよ」と毒舌で突っ込む場面もあったが、「度胸があって、媚びないことと、説明しないところが好き。長すぎるのは嫌いだけど(笑)、それも個性。おそれいりました」と、独自の哲学で作品を撮り続けるツァイ監督の姿勢をほめたたえる。ツァイ監督も「野上さんは僕を見守ってくれ、深い映画の美学の基礎を持っている方。もうすぐ80歳になられますが、映画への情熱を長い間失わない方」と最敬礼だった。

第16回東京フィルメックスのツァイ・ミンリャン特集上映(有楽町スバル座で12月4日まで)では、「秋日」のほか、長編デビュー作「青春神話」や、日本劇場未公開作「ヴィザージュ」を含む全9作品を紹介する。

第16回東京フィルメックスは11月29日まで、有楽町朝日ホールほかで開催。

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