アピチャッポン・ウィーラセタクン最新作「光りの墓」3月公開
2015年11月21日 07:30
[映画.com ニュース]タイのアピチャッポン・ウィーラセタクン監督の最新作「CEMETERY OF SPLENDOUR」(英題)が、邦題「光りの墓」として2016年3月に公開されることがわかった。本作公開に先駆け、1月には、幻の傑作といわれる「世紀の光」(06)を日本初劇場公開するほか、旧作とアートプログラムを組み合わせた特集上映も開催される。
今年のカンヌ映画祭ある視点部門に出品された最新作は、これまでのアピチャッポン作品にも共通するモチーフ、タイ東北部、病院、森、前世、記憶をさらに感動的なイマジネーションで描き、また近年のタイにおける政治状況に対する思いも込められている。
舞台はタイ東北部の町コーンケン。原因不明の“眠り病”にかかった兵士たちが移送されてくる仮設病院では色と光による療法が行われている。ある日、診療所を訪れたジェンは、前世や過去の記憶を見る力を持った若い女性と知り合う。そして、かつてその病院の地下に王の墓があったことを知り、古代の人々と兵士たちの眠り病に関係があることに気づく。
2016年は映画公開のほか、福岡、青森、横浜での展覧会やワークショップ、9月から開催される「さいたまトリエンナーレ2016」への参加、その後には東京都写真美術館での個展も控えており、日本において、様々な角度でアピチャッポンの才能を堪能できる1年になりそうだ。
「光りの墓」は2016年3月シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。