スパイ本著者が明かす「コードネーム U.N.C.L.E.」の内容はどこまで本当なのか?
2015年11月11日 15:25

[映画.com ニュース] 「シャーロック・ホームズ」シリーズのガイ・リッチー監督によるスパイアクション「コードネーム U.N.C.L.E.」のトークイベント付き試写会が11月10日、都内で開催。上映前には安全保障研究を専門とする政治学者で、「CIA 失敗の研究」の著者でもある落合浩太郎氏が、本作に登場する諜報機関CIA、KGBについて解説した。
1960年代の冷戦のさなか、核兵器による世界の破滅を目論むテロ組織が勃興したため、敵対するアメリカのCIA、ソ連(現ロシア)のKGBという2大スパイ機関の腕利き諜報員が禁断のコンビを結成し、テロ組織壊滅のために戦う。ヘンリー・カビルとアーミー・ハマーがそれぞれにCIAとKGBのスパイを演じている。
落合氏は本作に関して「CIAとKGBが協力したという事実はない」と大枠の設定はあくまでフィクションだとしながらも、細部に関して「リアルな世界を描いている」と高く評価。「映画として難しすぎず、エンタテインメントでありながらシリアスな部分も描かれていて、見て絶対に損はない!」と太鼓判を押した。
人物描写についても、ハマーが演じたKGBのイリヤ・クリヤキンについて、元KGBであるロシアのプーチン大統領を例に「能面のようで目が笑っていない顔がリアル!」と絶賛。また、CIAとKGBの違いについても言及し「冷戦はアメリカが勝ったし、ハイテクの面ではCIAは上だったけれど、人を使ってのスパイ戦に関してはKGBの方が上」と解説した。
日本の諜報事情は、「日本は公式にスパイを使っていないことになっている珍しい国」と語るが、一方で「ビジネスの世界では日本は大きなターゲットだし、何十カ国ものスパイが日本にいる」とも。落合氏自身も、ロシア大使館の関係者から「海上自衛隊について聞きたい」とコンタクトがあった過去を明かし、「今思うと冷や汗が出る」と漏らした。
現在の最新スパイ技術は「石ころの中に特殊な機械を入れ、情報を送ったり、受け取ったりするし、虫のような機械で盗聴したり、建物に侵入もできると言われていて、スパイ映画よりも先を行っているかも」と紹介。CIAのスパイに関して「さすがに奥さんには正体を言っていいらしいけど、原則秘密。亡くなってから息子がスパイだったと知る母親もいる」「公務員なので、民間と比べると給料は安い」など、現代のスパイ事情を明かし、観客をうならせていた。
「コードネーム U.N.C.L.E.」はアリシア・ビカンダー、エリザベス・デビッキ、ヒュー・グラントが脇を固める。11月14日から全国公開。
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

ガンニバル
【衝撃の問題作】なぜ世界は「ガンニバル」にハマるのか? “絶対的支持”の理由を徹底解説!
提供:ディズニー

BETTER MAN ベター・マン
【観ないとぜっったい後悔する】「グレショ」監督最新作!ラスト5分の破壊力に、感動を超えて放心状態
提供:東和ピクチャーズ

劇場版モノノ怪 第二章 火鼠
同僚にあまりにオススメされるので、ミリしらで観たら不覚にも秒で沼にハマって大変なことになった話
提供:ツインエンジン

すごすぎて言葉にならない映画
【人類史上最悪の“ブラック仕事”爆誕】よく考えずに転職したら…死んで生き返る“無限労働”だった
提供:ワーナー・ブラザース映画

日本の映画館は高すぎる!?
【そんなあなたに…衝撃の価格破壊!】2000円→750円になる裏ワザあります
提供:KDDI

35年目のラブレター
【感動実話に“とんでもない絶賛”の嵐】噂を聞きつけ実際に観てきたら…忖度なし正直レビュー!
提供:東映

ディズニープラス デジタルギフトカード(通常価格5,940円)が当たる!
「ガンニバル」シーズン1をちょっとでも観たことある人、今すぐ参加して!(提供:ディズニー)