紀里谷和明監督、「ラスト・ナイツ」に込めた願い語る「世界はひとつ」
2015年11月6日 13:10

[映画.com ニュース]紀里谷和明監督のハリウッド進出作「ラスト・ナイツ」の女性限定試写会が11月5日、都内で行われ、紀里谷監督と元宝塚歌劇団トップスターで女優の大和悠河、タレントのホラン千秋がトークイベントに出席した。
映画は、紀里谷監督が「忠臣蔵」をモチーフに5年の構想期間を経て完成させたヒューマンドラマ。17の国と地域からキャストが集まったが、紀里谷監督は「“武士道”とは一言も言っていない」と明かす。「キャストにも『サムライの事を勉強した方がいいか』と聞かれたが、そういうことはしなくていいと言いました。自分の国にそういう精神があるはずだと。とにかく世界はひとつで、みんな同じことが大事で、変わらないんだということがやりたかった」と今作に込めた思いを語った。
また紀里谷監督は、女性から支持を集めるのは予想外だったといい、「女性にうけてびっくりしている。20代前半の(女の)子に『忠誠心に魅かれる』と言われた」と驚きを隠せない様子。しかし、ホランの「男性にモテる男性って女性から見ても素敵。男性の友達がいない人って誰も好きにならない」という意見に同調する客席を見て、「わかりやすい。いろんな謎が解けてきました(笑)」と喜んでいた。
宝塚の舞台で騎士や王子を演じてきた大和は、「ここまで外見だけじゃなく、中の中の中の中まで格好いい男性はいないぞと感動いたしました」と今作を大絶賛。一方のホランも、「とにかく格好いい。心も癒されるし、目の保養にもなる。こんなに女性が見てドキドキする映画ってなかなかない」と称賛を送り、紀里谷監督は2人からの言葉に「ありがとうございます。本当に嬉しいです」と満面の笑みを浮かべた。
また、最終的には多様な人種の俳優が起用された今作だが、紀里谷監督は「初めは相当抵抗されました」と苦笑い。ホランが「こんなにも異質なものがひとつになって、違和感なく物語を紡いでいくのが本当にすごい」と目を丸くすると、「そもそも人間はそういうものだと僕は信じている。人種だとかいろいろあるけれど、今作でも最後の方には関係なくなって、人と人になってくる」と強い信念をのぞかせた。
最後に紀里谷監督は、「この作品が成功すれば新しい世界が開けると思う。若い監督や俳優が世界に行ける。願わくば邦画、洋画というくくりではなく“映画”というくくりになればいい。僕は世界中の人たちと一緒に何かを作って、世界中の人たちにお届けするということだけで残りの人生を生きていくつもり。人種とか国籍とか関係ない時代が来ればいいなと毎日思っております」と、映画監督としての理想を高く掲げていた。
「ラスト・ナイツ」は、政治が堕落した封建的な帝国を舞台に、主君の不当な死に報いるため、忠誠を誓った騎士たちが強欲非道な悪徳大臣への復しゅうを果たそうとする姿を描く。名優クライブ・オーウェン、モーガン・フリーマンらが共演し、日本からは伊原剛志が参戦している。11月14日から全国で公開。日本のほかアメリカをはじめとした30カ国以上での公開が決定している。
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