細田守監督、アイデアに行き詰まったら「起きてから2時間しか経ってなくても寝る」
2015年10月27日 20:05

[映画.com ニュース] 第28回東京国際映画祭のJapan Now部門で10月27日、細田守監督作のオリジナル長編アニメ「バケモノの子」が上映され、細田監督が新宿ピカデリーでのティーチインに出席した。
映画は、渋谷の街とバケモノたちが住む「渋天街(じゅうてんがい)」という2つの世界を交錯させながら、バケモノ・熊徹と少年・九太の奇妙な師弟関係や親子の絆を描く。役所広司、宮崎あおい、染谷将太、広瀬すずらが声優を務めている。
細田監督は、製作を決意したきっかけは「子どもが生まれたこと」であり、「自分の心の師匠を見つけて、たくましく生きていってほしいという思いを込めた」とニッコリ。さらに「家族の物語や親と子の物語は僕らが子どものころはあたり前だった。でもだんだんそうじゃなくなってきた。だからこそ家族というものを、もう一度問い直さなくてはと思った」と語り、「今の子どもたちは“昔はこうだった的な考え”と“今、自分が身を置いている環境はこうだ”という2つの世界の軋轢(あつれき)を感じていると思う。そんななかで子どもたちがどう生きていくべきか問いたかった」と本作に込めたメッセージを明かした。
質疑応答の場面では、時間内に答えきれないほどに多くのファンの手が上がり、細田監督は嬉しい悲鳴を上げていた。作品に関する質問だけでなく、ファンならではのユニークな質問もあり「アイデアに行き詰まったらどうしますか」と問われると、細田監督は「すぐ寝ます」と即答。「起きてから2時間しか経ってなくても寝るんです」「寝つけないなら、昼間でもお酒を飲みます」と暴露。さらに、「監督を特集したテレビ番組を見ました」というファンから「製作時はごはんもほとんど食べないと紹介されていましたが、そんななか何をモチベーションにしているのですか?」と聞かれると、「テレビが回ってないところでは、コンビニで買ったおいしいご飯を食べていました」と笑いながら答えていた。
「ドラマとファンタジーのバランスが絶妙でした」という称賛の声に対しては、「ファンタジーの要素は作品を作るごとに増えている気がする」と答え、その理由を「ドラマにファンタジーを介すと表現に奥行きが出る」と解説。「ドラマだけで完結させようとすると、つじつまが合っているかとか、話の整合性だけに意識がいく。それだけだとつまんない。理由のないものや分からないもの、その先にあるものを描きたくなる、突発力がほしくなっちゃうんです」と熱心に聞き入る客席に向けて語った。
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