染谷将太、監督2作目「清澄」完成間近!川瀬陽太とのW主演も兼ねる
2015年7月22日 05:00

[映画.com ニュース] 日本映画界で引っ張りだこの存在へと成長した俳優の染谷将太が、約2年ぶりとなる監督作「清澄(仮題)」を撮り上げ、間もなく完成しようとしている。約10分間のショートフィルムで、本年度中の上映および映画配信サイトLOAD SHOW(http://loadshow.jp/)で配信される予定だ。
冨永昌敬監督作「ローリング」をはじめ、数多くの作品で独特の存在感を発揮する川瀬陽太が、染谷とともにダブル主演する今作は、染谷の初監督作「シミラー バット ディファレント」と同様に、全編16ミリフィルムで撮影された。染谷によれば、「今回の作品は漂流する男2人を撮りました。ある日、中年のスーツの男と若者のスーツの男が隅田川付近を散歩します。しかし、その2人はその場に存在する人なのかどうか? 時制の歪みからなる人の変わりよう、性格の変化を描きました。なんとも違和感あるファンタジー作品」になっているという。
撮影は昨年5月頃に行われたそうで、染谷は「『やろう!』と決めてから1週間後には撮影に入り、1日で撮りました。台本も1週間くらいで仕上げたのですが、撮影しながら書き換えることもありましたし、ストーリーも臨機応変に変えていきました」と振り返る。今年は廣木隆一監督作「さよなら歌舞伎町」を皮切りに既に5本が封切られ、今後も4本の公開が控えるなど、例年以上の出演ラッシュが続く。
多くの監督と仕事をしてきたことは、今作の血となり骨となった。「すごく作り込まれた本であっても『自由にやってくれ』とおっしゃる監督さんがいる一方で、ものすごく細かく演出されるタイプの監督さんもいらっしゃいます。ただいずれにせよ、役者の個性を信じて、尊重してくれているんだということが、手に取るように分かったんです」。そして、監督と主演というすみ分けについても穏やかな表情で語り始めた。
「気持ちの切り替えは簡単です。というのも、普段からカメラの前に立つまでは役者ではありませんから。カメラの前に立って、初めて役者になるんですよね。今回、監督をすることで感じたのは、自分へのダメ出しが一番多いかもしれません。『もっと出来る』って自分だから分かるんですよね。『もっとやれるだろう?』って」。
なお、今作には前作同様に、長編デビュー作「ディアーディアー」が公開待機中の菊地健雄が監督補、「5windows」(瀬田なつき監督)などで知られる佐々木靖之が撮影監督を務めた。劇場公開は未定。
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