園子温監督、25年前に脚本執筆の「ラブ&ピース」は「デビュー作のつもりだった」
2015年7月20日 17:40
田原氏の映画出演は「日本のいちばん長い夏」以来5年ぶりで、長谷川博己演じるさえない主人公にテレビ越しにカツを入れる初の本人役。「マスコミのバカの骨頂みたいな役。ただ頼まれて出たけれど、ストーリーを知っていたら断っていた」といきなり痛烈な一撃を放った。
だが、主人公が巨大化するカメに導かれ歌手として大成していくという内容に「映画は面白かった。こんな映画とは夢にも思わなかった。カメとの交流は感動的で、ファンタジーの部分も良かった」と絶賛。その後は、「あの人(長谷川)はもともと歌手なの?」、「西田敏行さんの役はどういう意図なの?」と園監督を質問責めにし、名司会者の本領を発揮した。
園監督は、「撮影で“次、何やればいいんだ”って怒鳴られて、タジタジになった。今までいろんな役者と仕事をしてきたけれど、あんなに怖かったのは初めて。これ以上緊張することはないというくらいで、終わったら放心状態になった」と苦笑い。同作は、25年前に書いた脚本を実現させたが、「25年前は僕も20代で、映画が撮れなかった。その当時は地味な等身大の青春映画が多かったので、スケールのでかいこの作品でデビューしてやろうという野心があった。随分遅くなっちゃいましたけれど」と自ちょう気味に明かした。
今ではオファーが切れ目なく続く売れっ子となり、現在も福島の無人区域を舞台にした仮設住宅に暮らす人々をテーマにした新作の撮影が佳境。田原氏も、1971年に「あらかじめ失われた恋人たちよ」で監督(共同)経験があるだけに「僕もずっと撮りたいと思っているけれど、なかなかチャンスがない。うらやましいよ」と称えていた。
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