中村獅童「振り子」公開で亡き母を思い、涙
2015年2月28日 22:30
[映画.com ニュース] お笑い芸人・鉄拳のパラパラ漫画を実写映画化した主演作「振り子」が2月28日、全国25館で封切られ、歌舞伎俳優の中村獅童、小西真奈美らキャスト陣と、竹永典弘監督、鉄拳が都内の劇場で舞台挨拶に立った。
24日に行われた特別試写会に出席した中村は、出演をオファーされた時期に「プライベートでちょっとした出来事があった」「思うところもすごくあるし、運命的なことを感じた」と語っていた。公開を迎えたこの日、「プライベートな出来事」は母・小川陽子さんの死去であることを明かした。「亡くなる3日前に親子げんかして、謝らなきゃなと思っていた矢先に亡くなっちゃって。あのときああしていればよかったとか、亡くなってからじゃ遅いんですけど」。
さらに感極まった小西が、涙に声を詰まらせ「初めて見たときの獅童さんの表情とか、いろいろ思い出しちゃって……」と挨拶すると、中村も「ちょっとうつっちゃった」と笑いながら目を真っ赤にした。長い沈黙を交えながら、「今日は本当にありがとうございました。それぐらい僕らの思いが詰まっている作品です。(公開を迎えた作品が)旅立っていくんだなと思うと胸がいっぱいです」と、母への思いが詰まった今作の公開に涙した。鉄拳は会場を後にする際、10秒以上にわたり檀上で頭を下げ続け、会場からは温かい拍手が沸き起こっていた。
ほか、共演の石田卓也、清水富美加、板尾創路、子役の藤田彩華ちゃんが出席。映画は、ひょんなことから出会った男女が、ともに苦労を乗り越えながら夫婦として歩んでいく歴史を描いている。