「GONIN」続編に竹中直人が再び 福島リラと狂気うずまく殺し屋コンビ
2015年2月20日 06:00
[映画.com ニュース] 鬼才・石井隆監督が自らの名作バイオレンスアクション「GONIN」の続編として新たに手がけた「GONIN サーガ」に、竹中直人と福島リラが出演していることがわかった。前作ではビートたけしと木村一八が鮮烈な印象を残す殺し屋を演じていたが、今作では竹中と福島が、それをしのぐ狂気うずまく殺し屋のコンビ、明神と余市を演じる。
1995年に公開された前作「GONIN」は、バブル崩壊で多額の借金を背負い、社会からはじき出された男たちによる暴力団事務所強盗計画の顛末を描いた。東出昌大を主演に迎えた「GONIN サーガ」では、前作から19年後、かつて死闘を繰り広げた男たちの息子らに焦点を当てた物語がつむがれる。
竹中は、石井監督のデビュー作「天使のはらわた 赤い眩暈」(1988)以来、14本の監督作のうち10本に出演する石井組常連。前作「GONIN」では、強盗計画に加担するリストラされたサラリーマンの荻原を演じていた。前作は、「ヌードの夜」(93)の撮影中、監督と竹中がロケ先の新宿でお茶を飲みながら生まれた企画で、それだけに竹中も思い入れは深い。プロデューサーの二宮直彦氏は、竹中の起用について「今回の『GONIN サーガ』でも竹中さんにお入りいただくことは監督ともマスト、と考えておりました」と説明。かくして再登板の決まった竹中は、「この映画にふたたび参加出来たこと、それは僕にとっての夢であり僕にとっての『映画』であった」と熱い思いを寄せている。
そして、「ウルヴァリン:SAMURAI」でハリウッドデビューも果たしている福島は、静かな狂気を醸し出す余市に扮した。NHK大河ドラマ「軍士官兵衛」で共演していた竹中が、「余市を演じられるのは彼女しかいない」と石井監督に推薦。二宮プロデューサーも「無慈悲で冷血なキャラクターである一方で明神と余市のただならぬ関係性を垣間見せているのは、福島さんのもつ妖艶さが大きく作用していると思います」と話している。