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「ソロモンの偽証」成島出監督の称賛に主演・藤野涼子が感激の面持ち

2015年2月20日 17:11

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登壇した成島出監督と藤野涼子
登壇した成島出監督と藤野涼子
(C)2015「ソロモンの偽証」製作委員会

[映画.com ニュース]宮部みゆき氏の長編ミステリー小説を映画化する2部作の前編「ソロモンの偽証 前篇・事件」の特別試写会が2月19日、都内で行われ、メガホンをとった成島出監督と主演の藤野涼子が登壇した。

1万人近い候補者の中からオーディションで選ばれ、役名と同じ名前でデビューを果たした藤野は、劇中で実際に着用したセーラー服姿で登場。「昨日高校の受験が終わったばかりなのですが、映画を撮影していたときは全然勉強ができなかったし、中学生らしい学校生活もおくれていませんでした。ですが、同じ中学生キャストと現場で共に過ごしたり、スタッフの方々と話したりすることで、本当に充実した時間を過ごすことができました」と緊張した面持ちで撮影を振り返った。

そんな藤野を、成島監督は「最初のうち藤野は全く演技ができない子でした。ですから、頭で作った演技ではなく心で感じるままに演じてもらえるよう現場で追いつめていきました。そして映画の進行とともに成長していった。その意味で本作は、なかば藤野のドキュメンタリーのようにもなっていると思います。私の想像以上に役になりきってくれました」と絶賛。成島監督のこの言葉に、藤野は感激の表情を浮かべていた。

本作のキャッチコピー「嘘つきは、大人のはじまり」にちなみ、自分がついた嘘について質問が及ぶと、藤野は「以前、母がとても大切にしている食器を壊してしまったことがあります。母は怒ると本当に怖いので、そのときは思わず父に濡れ衣を着せてしまいました。あんな嘘をついてよくなかったなあ、と今でも反省しています」とほほ笑ましいエピソードを明かし、会場の笑いを誘った。

一方の成島監督は、「映画監督というのは基本的にみな“嘘”をついて映画を作っています。その嘘を本物っぽく見せるというのが監督の仕事です」と断言。さらに「中学生たちの揺れる心情を表現すべく、本作はフィルムで撮りました。この繊細な感じを味わっていただくためにも、ぜひスクリーンで見てもらいたいです」と力強い口調でアピールした。

クリスマスの朝に、中学校の校庭で転落死した男子生徒・柏木卓也の遺体が発見された。その死の真相をめぐってさまざまな人間の思惑が錯綜する中、藤野涼子をはじめとする生徒らは自分たちの力で真実を明らかにしようと学校内裁判の実施を決意する。

ソロモンの偽証 前篇・事件」は3月7日、「ソロモンの偽証 後篇・裁判」は4月11日全国公開。

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