「二重生活」のロウ・イエ監督と曽我部恵一が愛についてトークを展開
2015年1月27日 16:20

[映画.com ニュース] 映画「二重生活」の公開記念対談イベントが1月26日、東京・渋谷のアップリンクで行われ、同作のメガホンをとったロウ・イエ監督とサニーデイ・サービスの曽我部恵一が出席した。曽我部恵一はかねてロウ監督の大ファンを公言している。
謎の死を遂げた女子大生と関係を持っていた男ヨンチャオ(チン・ハオ)が、妻ルージェ(ハオ・レイ)と愛人サンチー(チー・シー)との間を行き来する“二重生活”を送っていたことが明らかになり、3人の男女や事件を追う刑事らの意図が複雑に交錯していく。1989年の天安門事件にまつわる出来事を扱った「天安門、恋人たち」(2006)で中国当局から5年間の映画製作・上映禁止処分を受けたロウ監督にとって、禁止令が解けてから最初に手がけた作品となる。
ロウ監督の「スプリング・フィーバー」(09)に触発されて曲を作ったことがあるという曽我部は「映画、素晴らしかったです。ロウ監督の作品はいつも、自分の深いところをグッとつかんできます」と感嘆の言葉を口にした。また「一緒に映画を見た人と、登場人物の中で誰が幸せなのだろうか、と議論しました」と言うと、ロウ監督は「登場人物はみな自分を守ろうと必死になっている。そして自分を守ろうとして何かしら行動を起こすと、結果的に他人を傷つけてしまい、最終的には自らも傷つけてしまう。ですから誰も幸せではないと言えます」と説明した。
「ロウ監督の映画では愛が成就してハッピーエンドを迎えることがあまりありませんが、監督は愛に満たされていると感じることはありますか?」と曽我部が質問すると、ロウ監督は照れ笑いを浮かべながら「それはちょっと答えにくいですね(笑)」。さらに「愛の形はさまざまなので、“愛とはこういうものだ”とはっきり言えない。ヨンチャオはルージェと一緒にいるときも、サンチーと一緒にいるときも愛を感じていません。2人の家を行き来するさなかに愛を感じているのです」と語った。
また同作のエンディング曲をとても気に入ったという曽我部が、「ロウ監督の映画で使用される曲はいつもいいです」とほめると、ロウ監督は「私はアンダーグラウンドの音楽が好きでよく聞いています。私の映画もアンダーグラウンドですから(笑)」と茶目っ気たっぷりに話し、会場の笑いを誘った。
フォトギャラリー
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

宝島
【あまりにも早すぎる超最速レビュー】すさまじい映画だった――全身で感じる、圧倒的熱量の体験。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

映画「F1(R) エフワン」
【「トップガン マーヴェリック」を観た人類におくる】あの“胸アツ”を更新する限界突破の超注目作
提供:ワーナー・ブラザース映画

フロントライン
【感情、爆発。】日本を代表する超豪華キャスト。命を救う壮絶な現場。極限の人間ドラマ。魂の渾身作。
提供:ワーナー・ブラザース映画

試写会で絶賛続々
「愛しくて涙が止まらない」…笑って泣いて前を向く、最高のエール贈る極上作【1人でも多くの人へ】
提供:KDDI

ネタバレ厳禁映画の“絶品”登場!
【超・超・超・超・異色展開】このカオス、このサプライズの波状攻撃…あまりにも好きすぎた
提供:バンダイナムコフィルムワークス

We Live in Time この時を生きて
【仕事にならないくらい泣いた…】人生の岐路で何度も観返したい、“一生大切にする”珠玉の1本
提供:キノフィルムズ

おばあちゃん版「ミッション インポッシブル」!?
【辛口批評サイト98%超高評価!】アクション映画好きに全力でオススメ!めちゃ良かった!!
提供:パルコ