「人魚伝説」白都真理、故池田敏春監督を偲び涙
2014年11月9日 12:50
[映画.com ニュース] 女優の白都真理が11月8日、東京・池袋の新文芸坐で行われた故池田敏春監督作「人魚伝説」の初ブルーレイディスク化を記念した特別上映会に出席。「インターミッション」監督で映画評論家の樋口尚文氏とともに、製作秘話について語った。
同イベントは、「日本カルト映画入門Vol.3 池田敏春編」と題して開催。今なお傑作として語り継がれる「人魚伝説」(1984)をはじめ、「天使のはらわた 赤い淫画」(81)、「死霊の罠」(88)、「ちぎれた愛の殺人」(93)の4作品をオールナイト上映した。
池田監督は出演陣に役になり切ることを要求し、粘り強くテイクを重ねることから、撮影は過酷を極めたという。白都は「人魚伝説」撮影時には「24時間、役になりきるために監視されているみたいできつかった」と苦笑まじりに振り返った。
さらに、白都演じるみぎわが自らの髪をカットするシーンでは「必死に頑張っているなかで決断して切っているのに(池田監督から)『何だその加減した切り方は』と言われて、その時に我慢していたものがプチっと切れた。それでハサミを壁に投げてしまった」と吐露した。
白都の涙が止まらず撮影は中断したが、池田監督から「役者なんだから自分の身に起きたことを財産にして、演技でもう一回やってみろ」と激励されたという。白都は「粘り強いし大変な監督」と評しながらも、「心底役者のことを考えている、すごくいい監督だった」と惜しみない賛辞をおくった。
池田監督は、2010年12月26日、「人魚伝説」のロケ地でもあった三重・志摩市の大王崎灯台付近の海上で、遺体となって発見された。消息を絶ったのは、くしくも白都の誕生日である同24日だった。
白都は2004年に共通の知人伝いに池田監督と会っており「ぽつりと『俺はもういいかな』と言っていた。多くは語らなかったですが、結構作品は撮られていたので、励ますようにお別れした」と当時の様子を思い返す。それだけに、池田監督の突然の訃報には「その時はショックで……」とこらえきれず、壇上ではこぼれ落ちる涙をハンカチでぬぐうひと幕もあった。そして、白都は多くの観客が詰めかけた客席を見渡し、「池田監督にも(皆の思いが)届くといいですね」とほほ笑み、故人を偲んだ。
「人魚伝説」ブルーレイは4800円、DVDは3800円(共に税別)で発売中。
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